お昼としては遅い13時ご予約のお客様が、時間丁度にお出でになりました。
男性のお客様のお名前でのご予約でした。
”予約した○○です” と、おっしゃる男性は、
若い!
そうですね。社会人一年生というところでしょうか。
背が高い!
もうぉ、すらぁ~となさっています。
バイト先の暖簾が邪魔くさい。申し訳ない。
イケメン!
大谷選手並みの、優しい笑顔の爽やかな青年です。
小柄な女性とご一緒です。
彼の後ろに隠れてしまうようです。
長い髪がサラサラ。
衿元の白いブラウスの衿がヒラヒラ。
オフホワイトの薄手のコートをお召しです。
ああああああ、そうか!デートですね。
若いお二人のお昼には少し贅沢なコースをご予約でしたもの。
お席にご案内すると、
彼氏さんが
”そっちの席の方が景色がいいんじゃない”
などと、おっしゃって、彼女さんにお勧めになります。
微笑ましい!
お嬢様がコートを御脱ぎになったので
”お嬢様のコートをお預かりして、掛けてまいります”
と、コートを受け取ると
お客様は、マスクを取りながら、
というか、
<いないいないばぁ~>の<ばぁ~>という感じで、私にお顔をお見せになって
”お嬢様というか、お母様です!”
と、おっしゃいました。
あらまっ!ちょっとひょうきん。
私もつられて
”やだっ!お母様!お若く見えます”
と、軽口を。
でも、すぐに、我に返って
”大変失礼いたしました” と、頭を下げました。
この話を、友だちにしましたら
”そりゃ、反対に間違えなくて良かったね” と。
確かに、、、
お母様を彼女さんに間違えたのは笑い話で終わりますが、逆はまずいですよね。
年上の彼女さんの可能性もあるし。
私の友人も的を得たことを言いますね。
気を付けます。
その後も、お二人はまるで恋人同士のように、仲良くお話されています。
というより、お母様のお話を息子さんが聞いてあげているという感じです。
”お綺麗なお母様でよろしゅうございますね”
お二人とも笑顔。無言。
はいはい。否定しないんですね。
羨まし~~~~~い
を通り越して
妬まし~~~い
くらいの感情が湧いて参りました。
子育ての苦労を知らない私は、この立派な青年が、突然このお客様の元に神様からの贈り物として届けられたように見えてしまいます。
でもでも、このイケメン青年も、赤ちゃんの時は夜泣きもしたし、3時間ごとにおっぱいをあげて、おむつを取り替えて、、、
という苦労の末の、今!なんですよね。
今はこんなに優しくても、反抗期とかもあったかも、、、
お母様!あなた様のご苦労はこうして報われたということですね。
お疲れ様でございました。
と、気持ちを整理して、お二人のお邪魔をしないように配膳致しました。
”