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仲居さん日記78~素晴らしい笑顔のご遺影

コロナ以来、法事は、ごくごくお身内だけでなさる方が多くなりました。

 

先日も、親子さんだけのお集まりでした。

 

お父様と、息子さんお二人と、ご長男のお嫁さん。

 

ご次男は独身(と、いっても50代?60代?)で、お父様と同居のようです。

野口秀世のような風貌で、何かのご研究をされているとか

(そんな感じに見えるぅ~。顕微鏡とか覗いていそうな感じぃ~)

 

 

ご遺影は、笑顔の素晴らしいお母様でした。

 

お彼岸のお墓参りのお帰りだったのかもしれません。

 

お父様は、80代にお見受け致します。

 

明るくて、お優しいお人柄が、ちょっとした会話から感じられます。

 

お嫁さんのお名前が、ミユ?ミウ? 様

 

お父様は。お嫁さんを ユミさんって呼ばれます。

 

ちょっと、お父様のお気持ち解ります。

 

私世代よりも上ですと、ミユさんよりも、ユミさんのほうが馴染みがあると言いますか、、、

私にも、ゆみちゃんって同級生がいましたもの。

 

 

いつものことらしく、お嫁さんもそれでお返事なさるのですが、

ご長男さんが

”父さん、ユミじゃなくてミユだよ”

 

”んん~?”

 

お父様は、少し、耳が遠いご様子です

 

”父さんさぁ、俺らに、イルカの鳴き声をマネしてミュ~ミュ~って、言ってたじゃない。その、ミュ~だよ”

     

         イルカのショーのイラスト

 

 

幼い頃、水族館とかに連れて行って頂いたときの思い出でしょうか。

イルカショーを見た後に、お父様がミュ~ミュ~って、子どもたちを笑わせていたのでしょうか。

 

子煩悩なお父様のご様子が目に浮かびます。

 

余程楽しかったのでしょうね。

今、この席で、とっさにその話題になるなんて。

 

法事なのに、皆さん笑顔♡

素敵なご家族♡

 

それだけに、素敵な笑顔のお母様のご遺影が悲しいです。

 

ところがここで、お父様がまさかのご発言

 

”イルカって鳴くのか!?”

 

ご長男、苦笑い  

  

      

 

ご退席の前に写真をとることになりました。

 

お父様

”笑顔で頼むよ。笑顔のお母さんと一緒に撮るんだから”

 

お嫁さん

”義母さんの笑顔、本当に素敵ですものね”

 

お父様が、大事そうにご遺影を抱いていらっしゃいます。

 

仲の良いご夫婦だったのだと思います。

 

お寂しいことでしょう。

 

でも、このご家族でしたら、お父様も何とか楽しい時間をお過ごしになれそうですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3月の着物コーデ~桜の小紋(黒地)に帯2種

桜の開花が待たれる中、フライングで桜祭りが行われていますね。

 

”意味ないと思う”と、冷静な子どものコメントがテレビで流れて、笑ってしまいましたが

 

少年よ!

それが桜なのです。

咲く前から、人々の心を騒がせ

その堅い蕾にさえ、夢を見てしまう

 

と、いうことで、今回も、桜の着物です

 

黒の地色に大きな桜

 

写実的ではなく、枝も描かれていない桜は、季節を気にしないで着ても良いことにはなっていますが、やはり、今!着たい着物です。

 

 

<その2> 赤い名古屋帯と合わせる

 

 

地色が地味で、大きい柄の小紋が好きです。

 

この桜、ぷっくり太っていて、なんか、、、好き♡

 

 

平作りの名古屋帯です。

地紋は蜀江紋です。

 

 

小物はグリーン系を合わせました。

 

 

<その2> 歌舞伎の色目と隈取りの帯に合わせる 

 

 

ぎゃ~!

 

どうして、着物の袖をこんなに引っ張っちゃったのでしょう!!

 

赤い襦袢の袖が丸見えです💦

 

 

桜に歌舞伎ですと、梅王丸、松王丸、桜丸の三兄弟を連想して下さる方もいらっしゃるかもしれません。

 

因みに、私は学生の時、歌舞伎座でバイトをさせて頂いたことがあります。

 

先代の猿之助さんのお写真の売り子さんでした。

 

 

帯揚げは、<その1>よりも鮮やかなグリーンにしたのですが、

さほど印象が変わっていませんね(笑)

 

帯締めは、グリーンも織り込まれているオレンジの組紐です。

 

 

 

3月の着物コーデ~桜の染めの帯に着物2種

桜の開花宣言を前に、冷え込んでいますね。

 

東京の開花予報は、この日曜日(24日)とか

来週末は見頃となるでしょう。

楽しみです。

 

派手な水色に、桜の染めの帯

 

帯が派手な分、着物は落ち着いた物を合わせました。

 

<その1> 黒の小紋(麻の葉と水玉)

 

 

地味ぃ~な着物ですが、帯が派手めの時に大活躍です。

 

2月には、赤い梅の帯に合わせました。

 

 

縞に見えている部分は麻の葉で、あとは大きさの違う水玉です。

 

 

染めの帯は、趣味で楽しむ帯です。

紬に合うと言われるのも、そうした理由ですが、染めの小紋に合わせても大丈夫です。

 

 

帯揚げは、桜を意識して、淡いピンク

 

帯締めは、端切れで作った丸ぐけです。

同じような麻の葉があるものを選んでみました。

 

 

<その2> グレーの紬

 

 

グレーの着物は、どんな色の帯でも合わせやすいです。

 

 

 

帯揚げは、淡い水色。

帯締めは、ローズを選びました。

 

 

 

3月の着物コーデ~白木蓮の小紋

その時々の季節の移り変わりを着物で楽しむ!

 

の、ですが、、、

 

時々、季節に追われるような気分の時があります。

 

桜の開花が楽しみですね。

 

でも、その前に

 

 

木蓮が満開です。

青空に映えて美しいです。

 

桜の前に、白木蓮小紋を着なくては!

 

 

<その1> 黄色地の名古屋帯に合わせる

 

 

 

淡い黄色や、クリーム系の帯は、どんな色の着物にも合わせやすくて便利です。

 

この帯は、元々、半幅帯だったのですが、丸帯でしたので、そのまま開いて、裏を付けて平仕立ての名古屋帯にリメイクしたものです。

 

 

小物は、オレンジ系を選びました。

 

 

<その2> ローズ地の名古屋帯を合わせる

 

 

黄色に比べると、柔らかい印象になります。

 

 

ちょっと曲がってご愛敬♡

 

 

帯揚げは淡いピンク

帯のローズと、白木蓮の白の間の色を取りました。

 

帯締めは藤色とグレーのぼかしの丸ぐけ

帯のローズと、着物の紺色の間の色を選んで、ソフトな印象にまとめたつもりです。

 

クールに仕上げるなら、水色系が良いと思います。

 

 

ちなみに、去年のコーデは、こんな感じです。

 

 

まあ、いいんだけどぉ

私は、母方の祖父母にとっては初孫です。

 

外孫であった訳ですが、父が私が生後半年で亡くなったので、母は復籍して実家に戻りましたので、内孫になりました。

 

可愛いと、可哀想で、祖父母には溺愛されました。

 

       

 

 

なのに、その大事な祖父母の供養やら、お墓のお世話いっさいを叔父に任せっきりです。

 

もうすぐお彼岸ですね。

せめて、ご仏前にお菓子でも送りましょう!

 

さて、ここで

 

可愛がってくれた祖父母の墓前に供えるお菓子とはいえ、私の行動は、<叔父にお菓子を送る>になります。

 

近くに嫁いだ叔母、、、

 

お彼岸に実家である叔父の家に行って、私からのお菓子があったら、、、

 

ご機嫌斜めになっちゃう

絶対になっちゃう

 

私は、本籍も叔父の家になっているし、お墓も叔父のところにお邪魔することになっています。

実家である叔父の家と、叔母の嫁ぎ先の家とは、全く違うのです。

 

でも、それを理解するタイプの叔母ではありません。

 

 

ので

叔母の家にも送りましょう。

 

それはいいのですが、ご仏前で送ったとしても、

あっ、そっ

って、何の不思議も感じないだろう叔母です。

 

一応、電話しておきましょう。

 

”おばちゃん、今日、お菓子が届くよ”

 

”そうなの。ありがと”

 

”ほら、私はおじいちゃん、おばあちゃんに、ううううんと可愛がってもらったでしょ”

 

”うんうん”

 

”なのに、仏様の事はおじちゃんに任せっきりだから、お彼岸だし、おじちゃんにお菓子送ろうと思ってね”

 

”うんうん”

 

”おばちゃん所のご先祖様は、私には関係ないけど、結局は生きている人が食べるんだから、おばちゃんにも送ったよ。ご仏前ってなってるのは、そうした次第です”

 

”そう。ありがとね”

 

電話を切ると、そばで聞いていた母が、

”上手に言ったね”

と、笑っていました。

 

 

で、午後になって叔母から電話がありました。

 

”今、食べたよ。美味しいねぇ~。

こんなに美味しいお菓子、食べたこと無い!

 

 

 

ん?

 

でも、気を取り直して

 

”喜んでもらえて良かったぁ”

 

”そのうちにフキノトウが出たら送るからね”

 

ご機嫌な叔母です。

 

そんなに喜んでもらえて、本当に良かったですよ。

 

でも

 

おばちゃん!

そのお菓子送るの3回目だよ!

 

 

3月の着物コーデ~フライングで蝶々&桜

寒いので、紬がいいかな

お気に入りだけど、もう、さすがに派手かな?

着てみて確かめよっ!

 

ということで、

 

<その1> 蝶々の紬

 

 

大好きな着物です。

 

紬って渋めの物が多いけれど、蝶々の柄って珍しいです。

 

この着物は、出かける先で、知らない方に誉めて頂けたりして、ますます好きになりました。

 

これも、2度ほど、裾上げをしたと思います。

 

バイト先でも、評判の良い着物です。

 

 

帯は、半幅帯を広げて、裏を付けて、平作りの名古屋帯にリメイクしたものです。

こういう直線縫いだけで出来るリメイクが好きです。

 

なので、お太鼓の真ん中に折れ線があるのですが、ちょうど色が変わる場所なので、さわらないとわかりません。

 

 



小物は、オレンジを選びました。

水色の方が落ち着いた印象になったと思います。

 

 

<その2> ピンクのぼかしに桜の小紋

 

 

春になると、ピンクが着たくなります。

 

ピンク地に、グレーのぼかしが入っています。

 

桜が、地紋、染め、刺繍で表現されています。

 

 

 

グレーがかった銀、いぶし銀?の袋帯を合わせました。

 

着物は、小紋といっても、色無地に近い印象です。

それに袋帯を合わせたので、よそゆき感が出ました。

 

 

 

帯揚げは、小紋を仕立てたときの端切れをそのまま使っています。

着物が色無地風なので、小紋帯揚げもいいかなと思いました。

 

帯締めは色無地の端切れで母が作った丸ぐけです。

 

布のつなぎ目をビーズで隠しました。

 

 

 

 

 

3月の着物コーデ~桜の前にもうすこし椿を

桜が待ち遠しい頃になりました。

 

でも、桜の前に、もう少し椿を楽しみたいです。

 

と、いうことで、

椿の柄の帯2種のコーデです

 

 

<その1> 塩瀬の帯に綸子の小紋

 

 

あ~~~~~半襟

母が換えてくれた半襟は、こんなに皺にならないのに、私が付けるとシワシワァ~

 

何でも母にしてもらっていたので、実は何も出来ない私です。

 

まっ、いっかっ!

 

いいえ、良くないですね。

まあ、何回かトライすれば何とかなるでしょう(楽天的)

 

綸子なので、ツルンツルンな感じです。

縞の間に柄があって、色合いも好きな着物です。

 

洗い張りをして、母が去年仕立て直してくれました。

 

でも、さすがに見えない目では大変だったらしく、何回も縫い直していました。

”お母さんは、もう無理だと思う” って、寂しそうでした。

 

でも、ちゃんと着物の形にしてくれました。

 

いつになく、多少の糸のツレとかもあるのですが、着てしまえば、動いていれば、解りません。

 

 

母がお気に入りで良く締めていた塩瀬の帯

 

これまで、この塩紬の帯は、紬にしか合わせたことがなかったので、この組み合わせは、私自身、新鮮♡ に感じます。

 

染めの帯には、織りの着物が相応しいと言われています。

でも、小紋に染めの帯を合わせても、問題はありません。

 

この帯を訪問着に締めるのは、格が違いすぎて合いません。

 

 

同じトーンで合わせたいと思いましたが、帯揚げだけは、少し可愛い系のピンクを選びました。

 

帯締めは、グレーの更紗柄の小紋の端切れで作った丸ぐけです。

 

 

<その2> 袋帯に紅型の小紋

 

 

先日、エミータさんが、石垣島竹富島をご旅行なさって、紅型を紹介されていました。

 

エミータさん!

私の紅型の着物って、これ!です。

 

若いときの着物です。

作ってもらった時は、この歳まで着るとは想像していなかったのですが、、、

 

裾が切れて、何回か切り上げています。

それを見込んで、長めに仕立ててあるので、今でも着づらいこともなく

というか、初めは長すぎて着づらかったです。

 

ここまで着てしまうと、派手になっても、譲ることも出来ません。

 

縮緬なので、水に弱く、すぐに縮みます。

バイトで着るのはなぁと躊躇していましたが、着ないのはかえってもったいないですしね。

 

菊と梅が目立ちますが、季節の花々が染められています。

 

椿もあるんですよ。

 

 

 

扇に椿が織り込まれている袋帯です。

 

小紋は、あくまで趣味の着物ではありますが、袋帯と合わせると装いの格が上がります。

 

この帯は、袋帯とはいえ、金糸銀糸が使われてはいませんし、刺繍もありません。

 

袋帯ですから、勿論、訪問着にも合わせることは出来ますが、礼装にはなりません。

でも、その仰々しくないところがかえって使いやすいです。

 

小紋に合わせるにもちょうど良いと思っています。

 

 

 

小物類は、水色を選びました。

若いときは、迷わずオレンジを合わせておりましたが、派手な着物を少しでも抑えたいと思いました。