母と私の着物ぐらし

着物の決まり事 日々のコーディネート 趣味の茶事 母との暮らし 仲居さんのバイト

8月の着物コーデ~20日

8月も終盤ですね。

子ども達の夏休みもコロナのために何かと制限されて可愛そうでしたね。

 

今日の着物は、綿と化繊の交織です。

薄物といわれる盛夏に着る着物でありながら、色合いに秋の気配を感じます。

 

 

f:id:hohoan:20210820190644j:plain

 

藤の花に似た花が描かれています。

夏という季節を考えると。ニセアカシアコマツナギかも知れません。

 

f:id:hohoan:20210820192232j:plain

 

帯を茶系にすると、更に秋が深まりますが、今日はまだ厳しい暑さの中でしたので、少しブルーがかった帯で涼やかに装いたいと思いました。

 

f:id:hohoan:20210820192540j:plain

 

着物と帯の取り合わせが渋いので、帯締め帯揚げはピンク系を選びました。 

帯締めに入っている赤がアクセントになったようです。

8月の着物コーデ~19日

厳しい暑さに逆戻りですね。

 

選んだ着物は、絹と化繊の交織です。

絹のしっとり感と艶がありながら、洗えるという優れものです。

 

f:id:hohoan:20210819192536j:plain

 

極ごく細い糸で織られている、いわゆる薄物(うすもの)といわれるものです。

麻の葉が織り込まれています。

 

麻の葉は、鬼滅の刃の影響で、今や人気の柄ですね。

以前、麻の葉について書いたことがあります。

 

hohoan.hatenablog.com

 

f:id:hohoan:20210819193206j:plain

 

着物のクリーム色に合う色として、茶系の帯を選びました。

 

着物ですので、なるべく日本の伝統色で表現したいのですが、科学染料で染められたものを自然の染料で染め上げた色の中から探すのは難しいこともあります。

 

この着物の場合はクリーム色がしっくりきます。

 

夏椿(沙羅双樹)の柄の紗の名古屋帯です。

 

f:id:hohoan:20210819194734j:plain

 

帯締め帯揚げは、着物のクリーム系にも、帯の茶系にもあるグリーンを選びました。


 

8月の着物コーデ~15日

一日遅れになりました。

 

昨日は、雨が強く降る中、バイトでした。

 

お祝いのお席と、法事のお席のご予約を頂戴しておりましたので、どちらでも失礼のないものを選んだつもりです。

 

 

f:id:hohoan:20210815212715j:plain

 

淡い紫色です。

 

日本の伝統色でいうと、藤色、もしくは二藍(ふたあい)という色にも見えます。

 

手元に色見本が載っている本が何冊かあって、これかな?あれかな?と探す作業も楽しいのですが、本によって微妙に色が違ってみえるので迷います。

 

二藍(ふたあい)とは

藍と紅花を組み合わせて染めた紫色のこと。

二種類の藍(染料)で染めたものという意味。

赤みが深い二藍、青みが深い二藍などさまざま。  とのことです。

 

f:id:hohoan:20210815230744j:plain

 

着物に淡いオレンジの縞が入っているので、帯も淡いオレンジを選びました。

 

f:id:hohoan:20210815233947j:plain


絽と紗の間のような織り方の着物です。

トンボのような柄も織り込まれています。

 

帯揚げはオレンジ(黄丹ーおうに)、帯揚げは淡いグリーンを選びました。

萌黄色(もえぎいろ)でしょうか。

 

 

 

深い縁(えにし)で結ばれている

先日、偶然に私のバイト先でお会いになった御姉妹のことを書かせて頂きました。

 hohoan.hatenablog.com

 

縁が濃いと感じる経験は、私にもございます。

 

 

< 母と私編 >

 

まだ、母が独り歩きが出来た頃のことです。

お互いの出先から待ち合わせの場所へ向かう途中の、場所も時間も約束とは違う場面で、会ってしまうことが良くありました。

 

いつもそうなので、親子はそんなものかと思っていました。

 

       カンガルーの親子のイラスト

 

ところが、他の方にお話しすると ”気持ち悪い” と言われました。

 

 

< お茶の先輩と私編 >

 

その1

 

生涯で、5回とは行っていないデパート?かな??いくつかのビルに分かれていて、宝石から食料品まで扱っているお店があります。

何か、掘り出し物がありそうでワクワクするようなお店です。

 

かなり前のことですが、時間が出来たので、ふらっと立ち寄ってみました。

エレベーターで、最上階まで行って、階段で、プラプラ見て下がろうと決めました。

 

宝飾品ね。母の玉刺しでも見てみようかな?ん?高い!無理!

 

ちなみに、玉刺しと言うのは、和装の髪飾りです。

 

f:id:hohoan:20210814120536j:plain

 

下がりましょう。

洋服かぁ~チラ見。下がりましょう。

この階も、いいかな。下がりましょう。

 

ん?階段に向かいはしましたが、今、確か、目の端に、大好きなあの方のお姿が!

戻って、ひよっこり顔を出して見ると、あちらも私に気付いて下さいました。

 

お茶の先輩のKさんです。

私に数々のお着物や帯をお譲り下さり、時には ”あなたに似合うと思って” とおっしゃって帯を買って下さった方です。

 

”あらぁ~あなたもここ来るの?私も久しぶりに来てみたのよ”

 

”いえいえ、滅多に来ません。それなのにお会いするなんて、これはもう、男女でしたら付き合うレベルのご縁ですよ♡”

 

などと言う会話があったのを覚えています。

 

その2

 

そのKさんから、我が家のワクチンをご心配下さって、お葉書が届きました。

?なぜに葉書? メールをしたら、通じませんでした。

何かトラブルがあったのでしょう。

 

母も無事に2度目のワクチンを終えたので、ご報告がてら葉書を出すことにしました。

夏らしい絵が描かれているものがないかなぁと引き出しを探しますと、キュウリの蔓が描かれているものがありました。

緑のキュウリと黄色い花が可愛いです。

他にも夏らしい、舟の絵とかもあったのですが、キュウリに決めました。

 

先日、叔母からの茗荷を少しだけおすそ分けに伺ったところ

”あなたの葉書、キュウリだったでしょ。もう、ビックリしたわぁ~”

 

???

 

今年、ベランダで初めてキュウリの栽培をなさって、ちょうどいい感じに育ってきたところに私からキュウリの絵葉書が着いた。とのことです。

 

その3

 

とても仲良しでいらしたのに、残念ながら亡くなってしまわれたご主人がお好きだった井上陽水の<5月の別れ>をお聞きになっていらしたときに、私が、偶然に<少年時代>も良いけれど、私は<5月の別れ>が好きなんですよねぇ~なんてメールを送ったらしいのです。

 

”あなた、時々、気持ち悪い!”とおっしゃいます。

 

でも、変わらず、可愛がって頂いております。

 

 

< 母の店のお客様編 > 

 

Kさんにご紹介頂いたAちゃん。

ご紹介者よりも、新たなお客様の方が来て下さるようになることはよくあることです。

 

お二人は大学の同級生とのことでした。

東京の大学です。というか、東京大学です。

東京でお勤めをなさっているのですが、偶然同じ日に京都に出張なさって、偶然にお会いしたそうです。

それも、東寺の境内で。

 

東寺、広いです。

”東寺で会いましょうね” と約束したとしても、そんなアバウトなことではなかなか会うのは難しいと思います。

門だって一つじゃありません。

それを偶然に会ったなんて、驚いてしまいます。

 

でも、この話、これで終わりではないんです。

実は仲良しは3人組。

後日、このお話をもうお一方もご一緒に飲みながらお話したところ、

 

”えっそれって、いつ?俺も京都行ったんだけど”

 

なんと、同じ日に3人とも京都にいたことがわかりました。

 

さすがに私も  ”気持ち悪い” と言いました。

 

8月の着物コーデ~13日

大雨のため、各地で大変な被害が出ています。

夕べの雨音には恐怖を感じましたが、今日の東京は時々陽がさすほどで、大したことはなかったです。

集中豪雨で被害を受けた方々を思うと、申し訳ないようです。

 

今日の着物は、ポリエステルの紗です。

 

f:id:hohoan:20210813201732j:plain

 

透けています。

 

f:id:hohoan:20210813203216j:plain

 

前は重なりますが、袖や後ろは単衣なので、こんな感じです。

 

これは、化繊ではありますが、本来の紗の織り方である<もじり織>になっています。

 

f:id:hohoan:20200802115859j:plain

 

f:id:hohoan:20200802130042j:plain

 

花菱が織り込まれてあります。

化繊ではありますが、いかにも紗という印象の伝統的な柄です。

なので、気に入ってはいるのですが、これだけ透けていて涼しそうに見えるかもしれませんが、ポリエステル100%のこの着物は暑いです。

 

絹の着物は涼しくきることが出来ますが、夏には扱いが面倒です。

夏の普段着には、綿や麻と化繊の交織をお勧め致します。

絹と化繊の交織もとても良いです。

 

今日は、比較的涼しかったので、この着物を選ぶことが出来ました。

 

 

f:id:hohoan:20210813203100j:plain

 

帯は化繊の縦絽の名古屋帯です。

平仕立てで、長さも十分過ぎるほどあるのですが、お太鼓柄なので二重太鼓にあげることは出来ません。

本来、名古屋帯を二重太鼓にはしないので何の問題もありません。

 

昨日、名古屋帯を二重太鼓にしたのは全通柄だったからです。

 

f:id:hohoan:20210812195948j:plain

 

f:id:hohoan:20210813205400j:plain

 

帯揚げは水色。帯締めは、帯の花、着物の花菱を意識して赤を選びました。

 

この赤ですが、日本の伝統色でいうと、蘇芳色(すおういろ)だと思われます。

マメ科の樹の蘇芳の煎じ汁によって染められて出る黒味のある赤系の色。とのことです。

8月の着物コーデ~12日

蝉もまだまだ頑張って鳴いていますが、トンボの姿も見られるようになりました。

 

今日はトンボの柄の着物を選んでみました。

この着物を着ると、秋が一歩近づいたような気がします。

 

f:id:hohoan:20210812195550j:plain

 

綿と化繊の交織です。

紗のような粗い織り方となっています。

 

f:id:hohoan:20210812195830j:plain

 

花輪の柄のように、草とトンボが描かれています。

 

f:id:hohoan:20210812195948j:plain


帯は、松葉仕立ての名古屋帯なのですが、長さが十分にあるので、二重太鼓にあげました。

ひと重の方が透け感が増して涼しそうですが、二重太鼓にするとしっかりした感じになります。

私も気分で変えています。

露芝が織り込まれています。

 

f:id:hohoan:20210812200626j:plain

 

着物も帯も渋めな色合いなので、帯締め帯揚げはオレンジ(黄丹)を選びました。

 

仲居さん日記36

あらっまぁ~!という偶然に驚いた日でした。

 

女性お一人のお客様がお来店下さいました。

お仕事の合間でも、たまには静かにランチを楽しみたいという感じのお客様です。

 

一番奥の、窓に向かったお席に、黒服さんがご案内致しました。

 

15分後

もうお一方、女性のお客様がご来店です。

 

先ほどのお客様と、一つテーブルを空けて、やはり、窓に向かったお席にご案内致しました。

 

と、ここで、

”あら!〇〇ちゃん!何でここにいるのっ!?”

 

”ええええ~そっちこそぉ~やだぁ~うそみたい”

 

ん?職場のお仲間が、偶然同じ店でランチというには驚き過ぎのような、、、

 

と、

”妹なんです”

         姉と妹のイラスト

 

”まぁ~それはそれは、御姉妹ならではの強いご縁でございますね”

 

でも、いくら御姉妹とはいえ、それぞれ独立なさって、お住まいも別々のお二人が、偶然同じ店でお会いになるなんて。

 

しかも、妹さんの方はお見掛けしたことがございますが、お姉様は、初めてのご来店とのこと。

 

”びっくりしたねぇ。ところであなた、何食べてるのぉ~?”

 

お話が遠いようなので、

”お席をご一緒になさいますか?”

 

”そうね。でも、同居家族でもないので、密はいけないわね”

 

コロナ対策への意識が高くおいでのお客様です。

皆さんがこのようでしたら早く治まるでしょうに、、、。

 

また、このお客様が、この店ならば、安心して食事が出来ると感じて頂けたら嬉しいの

ですが、、、

 

結局、お隣りのテーブルに90度の角度で座って頂き、もちろん、パネルも置かせて頂きました。

 

御姉妹のお邪魔をしないように、デザートをお出ししてからは、近づかないようにしておりましたが、時々聞こえる笑い声にこちらも和ませて頂きました。

 

お帰りに

妹さんは ”ご馳走様。また来ます”

お姉様は ”うるさくてごめんなさいね”

とおっしゃって笑顔でお帰りになりました。

 

次回は、ご一緒にお食事を楽しみにいらして下さるといいなぁ。

お待ちしております。