夏の着物は、色彩、柄などの視覚的な涼しさと、通気性、肌触りなど実質的な涼しさが工夫されています。
見た目の涼やかさは、着ている本人だけではなく、見る人にも涼感を与えるという、
日本的な細やかな心配りが込められていると思います。
猛暑の中の普段着の着物ですが
その扱いの手ごろさ、着心地を考えますと
綿、もしくは麻と、ポリエステルの交織の、しかも極々細い糸で織られた物をお勧め致します。
私の着物で、一番着心地が涼しいのはこれです。
上布(ごく細い麻の糸で織られた反物)のようなこの着物に合う帯は、ごくごく普段使いの名古屋帯です。
帯をかえて3パターンをご覧ください。
~その1
先日、桔梗の花が金魚に見えると、ご紹介させて頂いた着物です。
何しろ、細い糸で織られています。
ガーゼみたいです。
網目の柄から、水をイメージできる色合いの帯を選びました。
小物は、着物の柄の中の色を取り合わせています。
~その2
着物の桔梗のオレンジを頼りに、淡いオレンジの帯を合せました。
小物はオレンジと相性の良いグリーンを選びました。
~その3
ダークな中に、時々明るい緑も織り込まれている帯と合せました。
粗い織なので、比較的涼しく締めることができます。
着物と帯の色がかけ離れているいる場合は、小物は着物の柄の色から選ぶようにしています。