~紗(交織)の着物2種
我が家には、うるさ方の母がおります。
着物のことに詳しく(京都きものコンサルタント協会教授の資格有り)、勿論、着物の時期にもこだわりを持っています。
その母に、
”ねぇ、紗を着てもいいかなぁ?記録的な猛暑だしぃ”
(と、言いますのも、紗は盛夏に着るという約束事がありますので、少し早いかと思う訳です)
と、聞いてみると
”いいよ。いいよ。こんなに暑いんだもの。なるべく涼しいのを着て行きなさいよ。
どれ着るの?あっ、それね。それ、涼しいよね”
母のお下がりなので、母も涼しい着心地を実感しているようです。
~2日
その着物がこれです。
ポリエステルに、綿と麻が入っています。
細い糸で織られてあるのと、紗風に織られているので、風通しが良くて涼しいです。
平仕立ての紗の名古屋帯を合せました。
銀糸が使われているところが、紗の着物に相応しいか?とも思いましたが、銀は、涼しい印象を表現するアイテムでもありますし、夏の装いとして、有りかなと考えました。
つまりは、どういう悩みかと言いますと、紗は紬と同様に単なるおしゃれ着なので、金糸や銀糸を使った帯との相性は疑問です。
ただ、袋帯ではなく、名古屋帯ですし、銀糸が少~し使われているだけなので、格の高い帯という訳ではないので、紗の着物に合わせたという訳です。
それに、この着物は、紗風に、粗い織となっていますが、染め柄もありますし、もはや何?という存在です。
粗い織に染を施すのは、金網に絵を描くようなものです。
化学染料や、機械織や、コンピューターによるデザイン化や、色々な変化で、このような着物が存在していると感じます。
着物に縦縞で入っている藤色を活かしたく、帯揚げは同じく藤色を持ってきました。
絽目が細かかったり、広くなったりと変化している絽です。
帯締めは、ピンクと白の夏用の組み紐です。
絽の帯揚げは扱い辛いと感じておりますが、これはしっかりっしていて、締め易いです。
見てみますと、
なるほど、<銀座くのや>と織り込まれてあります。
閉店して、10年以上になりますので、この帯揚げも、少なくとも10年前の物ということになります。
着物は、母から娘へ、また孫へと受け継げます。
そう考えると、案外お安い衣裳かもしれません。
~3日
ここ何日かの日差しの強さに慄き、今日も白っぽい着物を選びました。
ポリエステルと綿の交織です。
綿の効果か、細い糸の効果か、織の粗さの効果か、とても涼しいです!
平仕立てになっています。
モノトーンに見える着物ですが、柄の一部にグリーンや水色が使われています。
着物に使われている色をヒントにコーデネートをしていくという方法もあります。
帯を淡いオレンジにしましたので、小物はオレンジと相性の良いグリーンを選びました。
帯揚げは絽。
帯締めも夏用のものです。