母と私の着物ぐらし

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仲居さん日記64

お食い初めのお席を担当させて頂きました。

私の好きなお席ということをバイト先のお仲間がよぉ~くご存じで、”ここ、する?”と、譲って下さいます。

 

ありがとうございます。

可愛い赤ちゃんに癒されたいほほあんです。

 

と、言いますのも

近頃の母は、一段と不機嫌で、もうぉ~面倒なことも多いのです。

まあ、それは置いといて

 

今どきは、予め<お食い初め>をググってからいらっしゃるお客様もいらっしゃいます。

      お食い初めのイラスト

 

が、先日のお客様は、

”いやぁ~初めてなんだよ。初孫でね。で、どうやんの?”

と、お祖父様が私に御尋ねになるので

 

ほほあん

”大事なのは、この<歯固めの石>でございます。 お箸で、石にちょんちょんと触れて、そのお箸で坊ちゃんの歯茎にちょんちょんと触れてくださいませ。丈夫な歯が生えてきますようにと願いながらなさって下さいませ”

 

お祖父様

”ああ、そうなんだ。石を直接に口に入れるんじゃないんだね”

 

ほほあん

”お客様、無茶をなさってはいけません”

 

ほほあん

”同じ姓の、同じ性別の長老が代表でなさるのが習わしですが、今どきは、皆さんが交代でなさってお写真を撮られます。

一生食べるものに困らないようにと、いろいろな食材を使ったお料理が用意されておりますので、食べる真似をさせて下さいませ。

坊ちゃんですので、お祖父様が最初になさってはいかがでしょう”

 

お祖父様

”あっ、俺?そうか、俺が抱いて、誰かにそのちょんちょんをしてもらうのか。ええと、それとも誰かが抱いてて俺がちょんちょんするのかぁ”

 

ーーー面白い、そしてちょっと可愛い方💛

 

ほほあん

”お客様、片手でお抱きになれますので、皆様お一人でなさいます”

 

お祖父様

”そうなの。じゃ、〇〇くんの機嫌の良いうちにやるか!”

 

ほほあん

”どうぞ、お願いいたします”

 

先付けと前菜をお配りして、お祝いのイベントが終わるのを様子を見て、次のお椀は温かいうちに召し上がって頂けるようにお出ししたいので、お食い初めの儀式が済むまで、少し時間を置きます。

まだ、早いかなと思って覗かせて頂きますと、

意外に食べ終えていらっしゃいました。

 

ほほあん

”お早かったですね。次のお料理を急ぎます。申し訳ありません”

 

その後も、比較的テキパキと召し上がって頂いたので、順調に進みます。

ところが、お祖父様だけが遅れます。呑んでいらっしゃるからでしょう。

 

お祝いのお席のお造りは、鶴のお皿で出されます。ちょっと大きいです。

お祖父様の半月盆だけには、まだお造りが残っています。

 

ほほあん

”ええと、どこに置かせて頂きましょうか、、、”

 

あら、鶴のお皿だけではなく、ロックグラスもお盆の上に載っています。

それを、まず半月盆の外にある紙コースターの上に戻せば何とかなりそうです。

 

ほほあん

”では、そちらを外に出させて頂きますね”

と、私がグラスに手を伸ばすより早く、なんとお祖父様が

”はいはい。わかった”

とおっしゃって、鶴のお皿を半月盆の外へ出そうとなさいますので

 

思わず、

”そうではなくて”

 

お祖父様を静止して、グラスをコースターへ。鶴のお皿の角度を少し変えてずらし、焼き物のお皿を半月盆にのせることが出来ました。

 

その間、お隣にいらした奥様は、もちろん、初めから私の言いたいことは良くご理解下さっていらして、何してんのっ!て感じでご主人様を、でも優しく見守っておいででした。

 

ほほあん

”奥様のお気持ち、ちょっとわかりました”

 

ーーーけっこう大変よね。このご主人。手がかかるというか。でも、とても優しそうだし、一緒にいて楽しそう。お幸せそうな良いご夫婦。羨まし~い。

 

奥様

”もぉ~ありがとうございます。わかって頂いて”

 

ほほあん

”とても可愛いご主人様でいらっしゃいますね”

 

お祖父様

”ほぉらみろ。可愛いんだ!俺は!”

 

ずうっとなごやか

楽しいお席でございました。