母と私の着物ぐらし

着物の決まり事 日々のコーディネート 趣味の茶事 母との暮らし 仲居さんのバイト

1月の着物コーデ~訪問着

先々を考えているつもりでも、想像とは違う現実がやってくるものです。

 

もっと、もっと着物を着る生活をするつもりでした。

今日は帝劇明日は三越 とまでは行かなくても、たまには母とお気に入りの着物を着て歌舞伎を見に行きたいとか、夜は敷居が高いけれど、ランチはお手軽!みたいなお店で優雅にお食事をしたいとか思っていたのです。

 

ところが、コロナでお篭り生活になりました。

それ以上に、決定的なのは、母が肩、腰、膝だけではなく、緑内障で目がほとんど見えなくなったことです。

 

母には安全が第一。

手を引く私も、着物を着る余裕はありません。

 

鬱々としておりました。

”いつ着るの?”

 

答えは 

 

今でしょ!” ですよね。

 

着てみました!

何処にも出かけないのに???

 

いえいえ、気分が上がりました。

 

< 前姿 >

 

f:id:hohoan:20220119062447j:plain

 

< 後姿 >

 

f:id:hohoan:20220119064812j:plain

 

加賀友禅の訪問着です。

 

~ 友禅染について

 

友禅染にも色々あります。

京友禅加賀友禅、そこに江戸友禅を加えて、三大友禅というそうです。

 

この着物の染には、外側が濃くて、中の方へぼかしていくという加賀友禅の特徴がでています。

京友禅は、逆に内側が濃くて外へぼかして染められてあります。

 

もっと分かりやすいのは、京友禅ですと、金箔が使われていたり、絞りの部分があったりします。

京友禅は豪華絢爛!加賀友禅は上品な美しさがあります。

 

 

~ 訪問着について

 

裾模様があるから訪問着ではありません。

訪問着の最大の特徴は、衿、肩、袖にかけて柄が続いているということです。

 

着物は、礼装、正装、おしゃれ着というふうに分けられます。

訪問着は正装です。

 

では、礼装は?というと、ミセスは留袖。ミスは振袖です。

留袖は、黒でも、その他の色でも格の差はありません。

黒留が上と思っていらっしゃる方が意外と多いですよね。

 

訪問着には袋帯が相応しいと思います。

でも、袋帯でなければならないというものではありません。

 

時短で着付けをしなければならない時や、二重太鼓は苦手という時は、名古屋帯でも、刺繍のある物、金糸銀糸が使われている物、また、古典柄の方が格が高いといわれるので、そういう名古屋帯を選ばれたら良いと思います。

 

帯揚げや帯締めにも格があります。

訪問着にあわせて、帯揚げは絞り。

帯締めは、銀糸が使われているものを選びました。

 

 

今回は、お正月ということもあって、ビーズの半衿を付けて、重ね衿(伊達衿ともいう)をしています。

お正月の晴れ着がテーマですが、このままの姿で結婚式に参列しても大丈夫なコーデとなっています。