いっぱんに衣更えは、10月ですが、着物ですと、9月も衣更えです。
薄物から単衣に変わります。
透け感のある薄い生地から、裏が無いだけで、冬と変わらない生地の着物へと変わるのです。
とはいえ、近頃の残暑の厳しさは、もう笑ってしまうほどです。
私は、月半ばくらいまでは夏用の着物を着てしまいます。
9月に入って薄物を着るとしたら、絽がお勧めです。
紗は透けますし、盛夏に限るという印象をぬぐえません。
その1 ~ 縦絽
絽は、平織りの間に隙間を作って織ったものですが、縦糸の間に隙間を作ると縦絽になります。
私は、縦絽を特に区別して着たことはありません。
ただ、縦絽の方が透けないので、6月中にいち早く薄物を着る場合や、9月に入っても薄物を着る場合に相応しいとおっしゃる方もいらっしゃいます。
こんな柄です。
おとなしい感じの薄紫の地色で、柄も小さくて少ないので淋しげ、、、
帯はローズピンクの紗献上を合せました。
元気な印象になります。
小物類は水色を選びました。
ちなみに、この着物は綿とポリエステルの交織なので、着心地は比較的涼しいです。
絽は、薄物で唯一の正装として着られるものです。
絹であろうと、ポリエステルであろうと変わりません。
実は、花火大会のバイトの日にもこれを着ました。
当日は、仲居さん勢揃い&配膳会の方も大勢いらして下さいます。
なるべく、他の方と被りたくない!
2時入りという、恐ろしく暑い中の着物での通勤!
若い娘よりも派手な色は、絶対に避けたい!
などの理由で選びました。
銀糸が入った名古屋帯です。
同じ着物でも、帯の格が上がれば、装いそのものの格も上がります。
その2 ~ 透け感の少ない絽を選ぶ
染物屋さんの柄見本のような着物。
この着物は絽ではありますが、平織りの部分が多いのと、細かい柄のためか、絽?と聞かれることがあります。
一瞬、紺と白だけに見える着物ですが、細かい所に水色が使われています。
このように、こっそりと使われている色を活かしたいんですよね。
なので、帯は水色の紗の名古屋帯。
銀糸と水色で思いっきり夏っぽくなってしまったのを、茶色の小物で落ち着かせたつもりです。