単衣は、化繊よりも絹の着物の方を数多く持っています。
母のお下がりを、洗い張りして、縫いかえて、となりますと、袷に仕立てるのは大変らしく、母が ”単衣に仕立てていいかなぁ” と、言います。
こちらは、何にも出来ずに、お願いするだけなのですから、
”もちろんです!何でもいいです!とにかく形にしておいてくれればありがたいです!”
自然、どんどん単衣が増えました。
”古いものだから、人様にはあげられないし、普段にどんどん着ればいいじゃない”
と、母はいうのですが、単衣の時期の6月と9月は雨が多いです。
なかなか着るチャンスがないのです。
絹は水に弱いですからね。
今日は雨の心配はなさそうです。
大島紬です。
軽くて、シャキとした着心地です。
蝶を図案化したようにも見える柄が織り込まれています。
蝶は可愛らしい図案ですが、良い、悪い、色々なイメージがあります。
その一つが、亡くなった方が蝶の姿で現れるというもので、そこから<死>を連想してしまいます。
お彼岸ですし、それもまた良いかと思いました。
帯は芯を入れないで、名古屋仕立てにしてあります。
刺繍がありますが、金糸銀糸をふんだんに、というものではないので、織の着物にも合せられると思います。
撫子、菊、萩、紅葉の刺繍の帯です。今が出番です。