お正月は、吉祥紋を身に着けたいものです。
例えば、お誕生日でしたら、一方が ”おめでとう” といい、もう一方は ”ありがとう” と返しますが、お正月は、誰もが ”おめでとう” なのです。
無事に新年を迎えられたことに皆で感謝し、今年一年の幸せを吉祥紋で呼び込みたいものです。
一月半ば過ぎには、寒椿や雪といった意匠も楽しみたいです。
梅は、松竹梅の吉祥紋として、また、季節の花として1月2月には欠かせません。
<梅>
<松竹梅の小紋に松と菊の亀甲文の袋帯>
着物は、松と梅、竹が縞になっています。
洗える着物です。
帯は松と菊の亀甲文。
金糸銀糸使いで、この柄ですと結婚式にも締められます。
帯に引っ張られて、着物も良いものに見えませんか?
色合わせとしては、帯揚げは茶色に合う緑(黄緑かかっている)ものを選びました。
帯締めと帯揚げを同じ色にそろえると無難にまとまりますが、変化をつけるのも楽しいです。
アップにするとこんな感じです。
縮緬風です。
帯締めにも松と梅が描かれています。
これは、着物を仕立てたときに余った生地で
母が作ってくれたものです。
芯には毛糸が入っています。とても締めやすいです。
<熨斗の訪問着に熨斗の名古屋帯>
地紋には、細かい水玉と瓢箪が描かれています。
裾模様は熨斗です。同じ熨斗の名古屋帯を合せてみました。
名古屋帯ではありますが、熨斗というおめでたい古典柄で、刺繍もあるので、訪問着にも十分に締められると思います。
実は、この着物は染め替えたもので、 元々は、白地で裾は鮮やかな緑色でした。
今、茶色い熨斗になっている部分には、金糸で刺繍がされてありました。
刺繍があるまま染め替えて、仕立てましたら、糸がほつれているところがあったので、思い切って金糸を取ってしまったところ、染残した感じで茶色い熨斗の柄が出てきました。
金糸の刺繍を取ったことにより、訪問着でありながら、仰々しさもなく、普段に着られるものになりました。
母が、わざわざ染め替えてまでも着ようとしただけに、とても物の良い着物です。
重量感もあり、暖かいです。
<紅型小紋に四君子の花丸の名古屋帯>
縮緬の紅型です。梅、菊、竹、牡丹、萩、流紋などが描かれ、袷の時期ならばいつでも着ることが出来る重宝な着物です。縮緬は暖かいので、私は、1,2月に着ることが多いです。
帯は、着物同様季節の花々が刺繍されています。
この着物と同様に袷の時期であればいつでも締められます。全通柄で、金糸銀糸が使われ、花丸という古典柄ですので、訪問着にも締められる名古屋帯です。
帯をねじ梅に替えると、季節感が出ます。
<南天の小紋>
南天は、難を転ずるに通じるので、お正月に松と一緒に飾られる花材ですが、特にお正月だけにこだわらず、この色合いですと秋にも着られる着物だと思います。
オレンジの袖口に合わせて、帯を選びました。
帯締めに色がたくさん入っている と、合わせやすいです。
<松竹梅の付下げに花車の袋帯>
松、竹、梅、菊が描かれています。
大人しい感じの付下は、お茶席に合います。
お茶事の亭主として選んだ着物です。帯の花車にも四季の花々が乗っていて使い勝手の良い袋帯です。
<雪の日に>
小正月も過ぎて、おめでたい取り合わせから離れ、何を着ようかと迷っていたところに雪の予報が入りました。
焼き物でいうところの吹き墨のように、霧吹きで吹いたような細かい点々が雪のように見えるので、これを選びました。
冬の緑が少ない時期に、緑の釉薬の織部焼の器が好んで使われるように 、この時期に緑の着物も良いのではないでしょうか。緑にはオレンジが合います。着物の袖口もオレンジが使われています。白や水色の縞があるので、白地にオレンジの熨斗の名古屋帯を締めました。
<椿の小紋>
辻が花風椿の縮緬風洗える着物です。
椿は一年中着ることが出来る柄だと言われています。
以前、私も絽(夏の着物の生地)で椿が描かれているものを持っていました。
確かに、沙羅双樹の別名が夏椿なので、夏にも椿は咲いています。冬の花というイメージが強いですが、花の時期を調べましたら、12~4月だそうです。
帯は洒落袋を合せました。