母と私の着物ぐらし

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仲居さん日記28~仲良くご自由なご夫婦

コロナ禍の店の取り組みの一つとして、向かい合わせのお席に透明のつい立を置かせて頂いております。

 

お客様がお帰りになる度に、アルコール消毒を致します。

以前、設置仕立ての時に私が壊してしまったのもアルコールで拭くときです。

  

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 あれ以来、私も躊躇致しますし、黒服さんは、いち早く消毒の作業に入りますので、私は一度もパネル拭きをしておりません。

 

ちょっと申し訳ないと思って、先輩仲居さんに伺ったら

 

”私もしてないよ。いいじゃない。任せておけば。”

 

ーーーそっかぁ。気が楽になったわ。だから、いつも先輩方とご一緒したいのよね。

ーーー1人体制はホントつまんない。

 

 

ご夫婦や、ご家族でのご来店ですと、邪魔だから取って下さいと言われることが多いです。

          仲の良い中年夫婦のイラスト

 

”はずしてもらえますか?すみませんねぇ。” とおっしゃいますが、こちらとしても、後のアルコール消毒が省かれるので、実はラッキーなのです。

 

先日、どう見てもご夫婦のお客様に、こちらから積極的に、

 

”ご夫婦でいらっしゃいますものね。仕切りは外させて頂きましょうか?”

 

”ああ、どうでもいいよぉ。出来れば透明でなくて見えないようなのが良かったなぁ。” (笑)

 

と、旦那さま。

奥様も負けていません。

 

”うちは、主婦業も時短なの。8時以降は何もしないわ。” (笑)

 

結局、つい立は外しました。

ずっと、楽しそうにお話されていました。

 

が、それぞれご自由です。

 

奥様はお酒を飲まれなので、お造り、天ぷら、両方でご飯を召し上がりたい。

一方、旦那様は、お酒をゆっくり楽しみたいので、お造りを召し上がり、天ぷらを召し上がり、頃合いを見てご飯にしたい。

 

どうぞどうぞ、ご希望のままに致します。

コロナで、お店的に大変厳しい中、ご来店下さり、ほんとうにありがたいと思っております。

今の板場は、こういうことを面倒な顔もしないで受けてくれるので、仲居の私が、お客様と板場の間で悩むことがありません。

 

それは良いのですが、、、

 

自由なご夫婦ですねぇ~~~~

 

お互いに合わせようとして疲れてしまうよりも、お互いの価値観を尊重し合うって素敵です。

 

母の店のお客様で油絵がご趣味の方がいらっしゃいました。

写生にいらっしゃる時は、いつも奥様もごいっしょで、奥様は、お隣で編み物をなさっているそうです。

同じ場所にいて、それぞれご自分のしたいことをなさる。

それでも、同じ場所にいたい。

 

それがご夫婦というものなのでしょうね。

 

 

 

 

 

 

3月の着物コーデ~21日~夜桜

雨音で目が覚めました。

予報通り 雨 です。

 

黒地に桜ならば、それはもう夜桜のイメージだと思います。

 

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着物はポリエステル。

帯は正絹の、平仕立ての名古屋帯です。

 

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帯揚げ、帯締めはグリーン系を合せました。

 

帯締めは端切れで母が作ってくれた丸ぐけです。

 

七五三の時の赤い繻子に刺繍のある丸ぐけの帯締めがお気に入りでした。

今も、丸ぐけが大好きです。

 

本来は、中に綿を詰めますが、母は毛糸を入れて作ってくれます。

 

3月の着物コーデ~20日~こっそり桜

隅田川の桜も日当たりの良い所は二分咲きから三分咲きになって参りました。

本当に楽しみな季節です。

 

今日はそんな踊る気持ちを抑えて、こっそり桜を装いたいと思います。

 

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ポリエステルの付下げです。

今日は夕方から雨になる予報が出ていたのと、久しぶりにバイト先がご予約で満席でしたので、気兼ねなく動けるようにと思いました。

 

帯は正絹の袋帯です。

 

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帯締め帯揚げも、小紋を仕立てたときの余り布を利用しています。

 

で、こっそりの桜ですが

 

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実は、裾回しが桜の柄になっています。

歩くと翻って、紺色のところにひらひらとピンクの桜が舞うというのが狙いです。

 

ほとんど気付いて頂けませんが、本人は、いたって楽しいです。

 

若い女性の方に ”着物の裏が可愛いですね” と言って頂いたこともあるんですよ。

 

3月の着物コーデ~19日~縮緬風桜の帯2

畳んであるときは、大人しい印象の帯なのですが、実際に締めると、水色が鮮やかに感じます。

 

先日の白っぽい着物ですと、ちょっと帯の主張が強い印象でしたので、

今日は、グレーの着物に合わせてみました。

この着物は、化繊の糸を織って柄を出しているものです。

正しく紬風です。

 

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 ↓ 前回の着物は、織出した柄に見えるようにプリントしたものです。

 

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よく見ると、着物に水色のラインがあるので、水色の帯との相性は良いと思います。

 

着物の赤いラインも意識して、帯締めを選びました。

 

3月の着物コーデ~18日~結城紬に桜の塩瀬

週末はお天気が崩れそうですが、今日のところは雨の心配はなさそうです。

 

お茶の先輩Kさんが、”あなたなら、時期に時期の柄のものを着ることが出来るでしょ。” とおっしゃって、頂いた帯です。

 

これは、誰がどう見ても<桜>ですね。

 

この帯が大好きなので、ブログのアイコンにも使っています。

 

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小物はピンク系でまとめました。

 

帯揚げは、桜色ともいえる淡いピンク。

 

帯締めは白地の帯のアクセントになるように、少し濃いピンクを選びました。



 

 

人形作家 高橋まゆみ さん

人形作家の高橋まゆみさんをご存じですか?

 

長野県飯山市にお住まいの方で、農家にお嫁にいらして、農業をなさりながら人形の創作もなさっていらっしゃいます。

 

随分と前のことになりますが、偶然見た<徹子の部屋>に、高橋まゆみさんが出演なさっていました。

存じ上げない方だったのですが、画面に映ったお人形たちに、母も私も釘付けになりました。

群馬の片田舎に育った私ども母娘にとりましては、郷愁がとまりません。

 

可愛がってくれた、おじいちゃん、おばあちゃん、ご近所のおばさん、そして、幼い頃の私がそこにはいました。

 

番組の中で、江戸東京博物館で展示会をなさると伺ったので、母と行ってまいりました。

 

今にも動き出しそうな、じゃべり出しそうな、表情豊かなお人形たち。

ところどころ壊れている木の塀

餅つきの臼、杵

 

映画のワンシーンのようです。

 

腰の曲がったおばあちゃん!

”これ、おばあやんだね、おばあやんそっくり!”

母とはしゃいで見学しておりました。

他の見学者も、皆さん同じように楽しそうにお話なさりながら回っていらっしゃいました。

 

ある、お人形の前に来た時、涙があふれてきました。

おじいやんです。

私を可愛がってくれたおじいやんです。

 

私が3歳の時に亡くなっています。

多くの記憶があるわけではないのです。

 

今となっては、覚えていると認識出来ない、脳の奥の奥の記憶が刺激されたのでしょうか。

 

私もどうして泣いているのかわからないのです。

なのに、涙はあとからあとから溢れてきました。

 

”私、なんで泣いてるんだろう?変なのぉ。”

泣きながら笑いました。

 

”おじいやんに似てるね。” と母。

 

10年ほど前に、飯山に <高橋まゆみ人形館> がオープンしました。

残念ながら、まだ伺えておりません。

 

高橋まゆみさんは、お人形を手放すことをなさいません。

そこに伺えば、あのお人形さんたちに逢えるのです。

 

コロナ後の楽しみに致しましょう。

ビックリ!大きなシイタケ

群馬に住む叔母には、いつもお米を送ってもらっています。

お米が少なくなると、叔母に電話します。

すると、搗き立てのお米を送ってくれます。

ありがたいことです。

 

お米の入った箱の隙間には、夏でしたら、キュウリやナスを入れてくれます。

今は、叔母の庭先にはまだ何も実りのない季節です。

そんな時は、叔母は買ってまでも何かを入れてくれるのです。

 

昨日の同梱は

 

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頂きものなのに何なんですが、安っ!

シイタケが2パック。フキノトウは4パック。

東京で買ったら大変です。

 

フキノトウは叔母の家の裏にも出るのですが、今年はまだ出ていないからと買ってくれました。

母も私も大好物なのです。

 

この、しいたけはとても大きいです。

私の手のひらに乗せると

 

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そのまま焼いても、煮物に入れてもジューシーで、香りもBICで実に美味しいです。

先日も送ってくれて、あまりの美味しさに驚きました。

私の歓喜の声に答えて、また送ってくれたというわけです。