年齢的にも十分ですし、着物姿が妙に落ち着いて見えてしまう私ですが、何のなんの、雑で、粗忽者です。
母の店を手伝っていた頃は、私の学生時代からお見守り下さったおじ様方(お客様)が、兎にも角にも私にはお優しくて、母に怒られてもかばって下さいますし、そうやって甘やかされて人生を重ねてきてしまいました。
もちろん、とても感謝しています。
父の愛情を覚えていない私(生後半年で亡くしています)に、神様が何とかホローして下さっているのだと感じておりました。
領収書に収入印紙を貼らないでお送りしてしまったことに気付いてお電話したときも、
”ああ、貼っといたよ” なんて調子です。
反省はします。
その後、収入印紙事件は起こしていないはずです。(私が気付かなかった場合を除く)
バイト先では、他人様に迷惑をかけることになるので、落ちついて と、心に言い聞かせてお仕事しております。
が、時々やらかしています。
コロナ禍で、合い向かいのお席には、透明の仕切りといいますか、パネルを立てております。
これが曇っていたら嫌ですよね。
ですが、触るとすぐに指紋が付きますし、立てたままですと拭き辛いですし、なかなかに厄介です。
店長は、”アルコールで拭いてね” くらいの軽いお指図で、今は、隣の姉妹店と両方を見ていらっしゃるのでお忙しいです。
どうしたものかと思っておりましたら、黒服さんが、手袋をして、足の部分を外して、横にして丁寧に拭いていらっしゃいました。
おお、なるほど。
私も、家から白手袋を持参し、同じようにしてみました。
綺麗になります。
ご夫婦でお出でのお客様に、お邪魔でしたら外しますと申しましたら、
”いいよぉ。もう、これだけ綺麗だったら邪魔じゃないよ” とおっしゃって頂きました。
ーーーうれしい♡ 手間かかったけど良かった♡
そのあと、そのご夫婦、パネルをうっかりなさって乾杯!なさってました ( ´艸`)
お客様がお帰りになる度に、外して拭きます。当然です。
綺麗になったかな?確認しますと、まだ曇りが、、、
嫌だわ
横にして、前に引き寄せて、力を入れて、
キュッ!
パリン!
本体を支える足の部分を挟み込むために、本体にも切れ目があります。
そこに着物の袖を引っかけて、勢いよく腕を動かした結果です。
先ずは、黒服さんの所に行って、謝りました。
黒服さんは、ひとこと
”自分がしますから”
心の声が聞こえます。
ーーーだから、余計なことはするなっちゅーの!
ママのお手伝いをしようとして、台所をうろうろして、あげくに粉をひっくり返した3歳児みたいです。
そのままパネルを持って立ちすくむ私に、
”その辺に置いといて下さい”
隅に立てかけていたところに、タイミング良く店長がいらっしゃいましたので、
”すみません。仕切りのパネルに袖を引っかけて壊してしまいました”
店長 ”あ、はいはい”
そのまま、お忙しいので、スルー。
本当に良いタイミングでお顔を見せて下さいました。
店長に謝りに向かう途中の数秒が気重だったに違いないのに、店長からいらして頂いて助かりました。
今朝、本日出勤予定の先輩仲居さんに、反省とともに、私が破壊したものが、まだ置いたままでしたらお怪我しないようにご連絡を致しました。
朝のお忙しい時でしたでしょうに、
”あなたにケガは無かったの?” とお尋ね頂きました。
こんなお優しい先輩方と、賑やかに働ける日が一日も早く来ますように。