2月初めのお茶事に向かって準備中です。
1,濃茶はどうしましょ
コロナ禍で、濃茶の回し飲みをしなくなりました。
お家元も各服点を推奨しておられます。
実は、初めて濃茶を頂いたときには、一椀のお茶を皆さんで頂くという作法に驚きました。
というか、少なからず抵抗がありました。
回し飲みには
客同士の心を一つにする
という大切な意味があります。
戦国時代の戦々恐々、疑心暗鬼の中では
みんなで飲むものに毒なんて入れないよぉ~
という意味もあったとか、、、
因みに、茶入れの蓋の裏には金が貼ってあるのですが
金は、毒に反応して変色するとのことで
ほら、大丈夫ぅ~変色してないから毒は入ってないよぉ~
という意味もあったとか、、、
濃茶を練るには時間がかかるので、時間の節約のため
という説もあります。
今回のお茶事でも、濃茶はお一人ずつに差し上げたいと思います。
ありがたいことにお客様は、マックスの5名様
お誘いした全員の方から、ご出席のお返事を頂きました。
うれしいっ!
ん?
濃茶茶碗、5個あったかな?
初釜なので
おめでたく嶋台の重ね茶椀を使うとして
+黒楽
+赤楽
+萩
大丈夫!出来そうです。
嶋台は、赤楽なので重なっちゃいますけど、良しとします。
嶋台(しまだい)茶碗
嶋台茶碗というのは、これです
赤楽茶碗2碗のセットで、大きい方の内は銀
小さい方の内は金になっています。
大きい方の高台は、六角形で、亀を表します。
小さい方の高台は、五角形です。
こちらは鶴ということになっています。
六角形は亀甲紋を連想させ、亀を表しているというのはしっくりくるのですが
では、五角形が鶴って!???と、なりますが
理由があります。
鶴は、大空を飛ぶ姿が、陽の気を象徴しているのだそうです。
なので、陽の気を持つ奇数の5を鶴としたということです。
だったら、3でも、何だったら、奇数最強の9はどうなの?
と、なりますが、デザイン的にもやはり5なのではないでしょうか。
5と6で語呂が良い
かなり、私見が入りました。失礼しました。
二つを重ねて持ち出し、重ね茶碗というお点前で使われます。
重ねるというのもお祝い事に相応しいです。
普通、濃茶を回し飲みするときは、1碗で5名様までです。
なので、お客様が大勢様の時に、茶碗を重ねて持ち出し、
2碗の濃茶を点てるという方法です。
では、嶋台茶碗の、嶋台って?
嶋台というのは、婚礼などの祝儀の宴席などに用いる飾り台のことで
州浜をかたどった台の上に、松、竹、梅、鶴、亀を飾ったものです。
州浜をかたどった台というのは、島に周りから波が打ち寄せたような、くねくねした形のお盆に足が付いたものです。
蓬莱山を模した物と言われています。
蓬莱山というのは、仙人が住み、そこの果実を食べると不老不死になるという中国の伝説の島です。
とにかく、嶋台という茶碗は、とてもおめでたいお道具なのです。
2,お薄はどうしましょ
お薄も、以前はその日の趣向や、季節に相応しい物を2碗用意して、
席中でお湯ですすいで、茶巾で拭いて、次々とお茶を点てておりました。
今回は、皆様にそれぞれ飲んで頂いた後、
水屋で綺麗に清めて、改めて持ち出し
先ほどとは別の茶碗で、もう一服召し上がって頂くことにしようと思います。
昨年の4月の茶事も同様に致しました。
2服目は、ご自服して頂いたんですよね。
初釜に相応しいおめでたいもの
この季節に合う茶碗
なんとか5つ選びました。
でも、う~ん
・
・
・
一碗、買ってしまいました。
自分へのご褒美!
いえいえ、お客様はいつも同じ方々なので、
お道具も、見たことがあるものばかりではなく、
新鮮な風を入れたいですよね。
なぁ~んて言い訳しちゃって
楽しく準備中です!