歩々庵での、茶事の流れです。
寄付で白湯
寄付で、白湯を召し上がって、露地の蹲(つくばい)の代わりにおしぼりを使って頂き、席入となります。
白湯と言いましても、これまでは香煎をお出ししていたのですが、今回は黒豆茶にさせて頂きました。
香煎は塩梅がむずかしいです。
薄いと美味しくないですし、濃いと体によくなさそ~って感じになってしまいます。
先ずは、道中の喉を潤して頂くため、黒豆茶を汲み出しにたっぷりとお出ししました。
席入
お正客から順に、席入。
ここは、頑張っていざって入って頂きます。
扇子!御自分!扇子!御自分!って入ってね。がんばっ!
床の拝見
炉の拝見
棚の拝見
お席に着いて頂きます。
この時、お部屋の隅に置いてある座布団やお尻の枕(?)を、ご自由に使って頂きます。
本来、座布団は薄茶の時にお出しするものなので、私からは持ち出しません。
ご挨拶
お出で頂いた時に
あらぁ~お久しぶりぃ~元気だった?
今日は時間を作って頂いてありがとうございま~す。
みたいなのは済んでいるのですが、ここは改めて、お出で下さったお礼を申し上げます。
お正客から、寄付の色紙、本席のお軸についてのお尋ねがあります。
寄付の色紙については、その2で書いております。
本席のお軸についてお答えしました。
雲出洞中明 (くもいでてどうちゅうあきらかなり)
雲が晴れると、洞中に日が差し込んで明るくなるという意味です。
本来は、この雲は煩悩のことをいい、それがすっかり取り払われて何のわだかまりも無い境地を表わしています。
コロナ禍で、空気が重くなったとさえ感じる鬱陶しい今の世界は、まるで雲で覆われた洞の中のようです。
そこから一日でも早く解放されたいという願いを込めて選びました。
初炭手前
今回は下火がいい感じでしたので、炭はバッチリでした。
香は、鳩居堂の黒方を使わせて頂きました。
とても良い香りだと、お客様にも好評でした。
懐石
今回は、なるべく大皿は避けて、個別にお出し致しました。
飯器も、私が!と思いましたが、お客様がなさるとおっしゃって下さったので、いつも通りお任せ致しました。
甘えて良かったです。その間に汁替えが出来ます。
お料理については、またの時にご報告いたします。
懐石の終わりに主菓子をお出しして、退席するのが決まりではありますが、歩々庵では、後座の席入り後に召し上がって頂いております。
濃茶の席がざわつきますが、お菓子直後の甘いお口でお濃茶を楽しんで頂いております。
中立ち
後座の席入
濃茶
今回は、お一人様づつ濃茶を練らせて頂きました。
お家元が画像でご指導下さる各服点を参考にさせて頂きながら、私なりに試行錯誤です。
一人分の濃茶は難しいです。
お正客 ー 薄めでごめんなさい
お次客 ー まあまあ、いいんじゃない
お詰め ー ぎりぎり濃茶ですね
お三人分をお出しして、お正客との問答があって、中仕舞いをして、解いて、ええと、ええと、あれ???
肝心のお点前がぐちゃぐちゃ
これは大いに反省しています。
今は、先生のお宅にもお伺いしていませんし、久しぶりのぶっつけ本番は甘かったです。
次回は頑張ります!!!
後炭省略
後炭はいつも省略しております。
歩々庵では懐石に時間をかけてしまいます。
お水屋から何から、全て私一人でするので、段取りが悪いです。
母と二人、すれ違うのもままならぬ台所での作業はけっこう大変です。
すっかり目が悪くなった母も、頑張って洗い物をしてくれました。
& お酒を充分に召し上がって頂きたいので、当然、預け徳利をします。
お稽古の茶事のようにテキパキとは行きません。
お客様のご都合さえ許されれば、テキパキする必要もないと考えております。
時間の都合で、後炭は省略させて頂いております。
薄茶
今回は、薄茶も3名様それぞれの茶碗で召し上がって頂きました。
一碗めは、私がお点てして、三碗を回収して、お水屋で清めて、改めて持ち出しました。
二服めは、一碗めとは別の茶碗で、御自服して頂きました。
退席
つづく