母と私の着物ぐらし

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展示会のお手伝いの面接

~展示会あるある、、、のようです

 

着物は、買ってもらった時のことも良く覚えています。

私の楽しい思い出になっている以上に、母には、娘に着物を買ってあげた!娘が喜んでいる!という良い思い出になっているようです。

 

着物の展示会には随分と出かけました。

 

鈴乃屋さんの国技館での展示会では、大河ドラマの衣装や着物ショーで使われた着物などが、<〇〇さん着用>と、女優さんや歌手の名前が付けられて売られていて、着物を選ぶだけではない楽しさもありました。

 

京都の着物展示会での、反物の素晴らしさ!

畳の上に、何反も広げて下さった色柄の美しさ!

大阪の食道楽に対して、京都は着道楽であることを実感しました。

 

つづれ屋さんでは、私たちでは到底出入り出来ない料亭での展示会にも招待して頂きました。

ご馳走して頂いたにしん蕎麦の美味しさは忘れられません。

 

問屋さんの半期に一度の決算バーゲンも楽しかったです。

デパートの催し物会場での展示会にも行きました。

 

どれも楽しい思い出となっています。

            踊るお姫様のイラスト

 

展示場では、着物姿のアドバイザーのような方がいらっしゃいますが、私は母と一緒なので、特に必要としませんが、初めて着物をお求めになる方々には心強いと思います。

 

その着物展示会のお手伝いを、私も一度してみたいと思っておりましたところ、<着物展示会のスタッフ募集>が目に入りました。

 

わぁ~~~やってみたい。

簡単なプロフィールを送信したところ、翌日お電話を頂き、面接のお約束をして頂きました。

 

長く着物の生活をしている経験から、お客様のご質問にもお答えできると思います。

着物の季節の決まり事や、T・P・O。

母には、たくさんの着物を買ってもらいましたが、あまり着る機会のないもの、どんな場所へでも使い勝手のよいもの。

また、母が踊りの師範をしていた関係で、踊りの発表会や、華やかな新年会に私も同席する機会も多かったので、そうした場合のお着物。

私は茶道を長くしておりましたので、茶席に相応しいお着物。

知っていることは全てお話したいです。

 

一生涯、お気に入りとなるお着物を見つけて、楽しい思い出になるように、誰よりも心を砕いてお相手出来る自信もありました。

お役に立てることはきっとあるはずです。

 

面接!頑張ります!

 

さて、何を着て行こうか。が昨日のコーディネートです。

 

hohoan.hatenablog.com

 

 

ところが、面接です。

 

お約束の時間、少し前に、待ち合わせの場所に参りましたが、想像していた<面接会場>のようなものがありません。

 

見渡して、お一人でいらっしゃる方にお声をかけましたら、お約束の方でした。

 

私の着物をご覧になって、”大島ですね。”

 

”はい。久しぶりにお着物がわかる方にお目にかかるので、楽しみに着て参りました。”

 

―――大島かぁ。都喜エ門ではないんだぁ。まっいっか。

 

”私、それほど着物は詳しくはないんですよね。”

 

ーーー???では、何の面接?

 

アンケートを書くことになったのですが、友達の数を記入するところがありました。

 

ーーーなんか、これって

 

”この、友達の数って、展示会にお誘いできる人の数という意味ですか?”

 

”いえいえ、お友達の多い、明るい方の方が好ましいと考えております。”

 

会社は、創業60年以上の、全国に支店や店舗のある会社であること、経営も順調なので、アルバイト代の支払いも心配ないこと(心配していなかったけれど)などの説明がありました。

 

肝心なお仕事の内容ですが、受付や、お食事へのご案内や、案内状の送付のみで、お客様にお着物をご説明する方々は、別にお願いするとのこと。

 

ここで

”すみません。思っていたお仕事内容ではないようなので”

 

”経験なしに、いきなり着物は売れませんよ。今回をきっかけになさったらいかがですか?”

 

ーーーきっかけね。そうね。

 

と、お話を聞いていたのですが、

要は、私から一人でも多くの住所をゲットして、案内状を送りたいだけのようです。

段々と本音が出てきて、その方のノルマが2000人。

先ほど面接を受けた方は20人は大丈夫とお返事なさったそうです。

 

個人情報の管理が重要視されている今、なぜに初めてお会いした人に、大切なお友達の住所など垂れ流しできるというのでしょう。

 

”私でなくても良いというか、私よりもお若くて、お友達のたくさんいらっしゃる方の方が良いかと思うので、今日はお時間を頂いて申し訳ありませんが、私は失礼致します。”

 

”私の話だけの印象で決めないで、会場で説明会も行われます。そちらにいらっしゃいませんか?11時から3時くらいまで。お昼もお出ししますし、3千円でますよ。”

 

ーーーきっと、面接して逃げられると、この方、マイナス評価になるのね。必死ね。

ーーーでも、私のおヘソはもう曲がっちゃったし、無理!

 

着物の展示会のスタッフ募集では、このような名簿目的はよくあることのようです。

圧に負けて着物を買わされる人もいるそうです。

 

 と、世間知らずの私のちょっと疲れた1日でした。

 

でも、久々に、ビシッと決めたコーディネートでお出かけして、面接が始まる前まではとても楽しかったので、それで良いです。