母と私の着物ぐらし

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母の近頃の発言~83歳の11月

<その1>

母は三か月ごとに乳癌の検診を受けています。

とてもお優しい先生で、お会いするだけで母がほっとしているのがわかります。

ありがたいことです。

 

乳癌の手術をして、まもなく丸4年が過ぎますが、未だにマッサージをしないと痛くなります。

やはりデリケートな場所なのですね。

 

マッサージの滑りを良くする塗り薬に保湿効果もあるそうなのですが、母は痛み止めの入っている塗り薬のみを希望します。

 

先生 -  ”そうなの?これ、保湿効果もあるんだけど、まあ、○○さんの場合お肌が

      綺麗だからね。少しもカサカサしていないものね”

母  -  ”はい。私の方が娘よりも肌が綺麗なんです!”

 

思わず、顔を見合わせる私と看護師さん。

 

確かに、母は肌がきれいです。キメが細かいと言いますか。

しかも色白。

頑張ってお手入れするでもなく、シミもありません。

もうぉ~変わってほしい。

 

しかしながら、今の発言はいかがなものでしょう。

”肌が綺麗ですね” と言われたら、”ありがとうございます” でいいのではないでしょうか。

 

 

”背中が痒いんだけど、何か出来てる?”と母。

見ても特に何も無く、下着の縫い目とかが当たることもあるので、それかな?

しかし、つるつるすべすべで光輝いている母の背中、、、

 

”なんともないよ。つるつるよ。誰にも見せないのにもったいないくらい”

 

<その2>

バイト先から帰ってくると、私の留守中、母がいかに家の階段を慎重に上り下りしているかを力説します。

              息切れして階段を登るお婆さんのイラスト

 

”だって、もしも踏み外したりして、玄関で死んでたら、帰ってきたときにお前がどう思うかと心配してるの。嫌でしょ。”

 

お心使いに感謝致します。

 

<その3>

叔母と電話中の母。

どうやら叔母は、同居の長男の愚痴を言っているようです。

相槌を打っていたかと思うと、

 

”うちだってそうよ。もう、色々気にいらないもの。居ないところで バカヤロー って言ってるよ”

 

雑で、詰めの甘い私です。

時々、”何なの!このやり方!” とか叱られます。

でも、バカヤローって。

居ないところって、私、今、ここに居ますけど、、、