<その1>
母は三か月ごとに乳癌の検診を受けています。
とてもお優しい先生で、お会いするだけで母がほっとしているのがわかります。
ありがたいことです。
乳癌の手術をして、まもなく丸4年が過ぎますが、未だにマッサージをしないと痛くなります。
やはりデリケートな場所なのですね。
マッサージの滑りを良くする塗り薬に保湿効果もあるそうなのですが、母は痛み止めの入っている塗り薬のみを希望します。
先生 - ”そうなの?これ、保湿効果もあるんだけど、まあ、○○さんの場合お肌が
綺麗だからね。少しもカサカサしていないものね”
母 - ”はい。私の方が娘よりも肌が綺麗なんです!”
思わず、顔を見合わせる私と看護師さん。
確かに、母は肌がきれいです。キメが細かいと言いますか。
しかも色白。
頑張ってお手入れするでもなく、シミもありません。
もうぉ~変わってほしい。
しかしながら、今の発言はいかがなものでしょう。
”肌が綺麗ですね” と言われたら、”ありがとうございます” でいいのではないでしょうか。
”背中が痒いんだけど、何か出来てる?”と母。
見ても特に何も無く、下着の縫い目とかが当たることもあるので、それかな?
しかし、つるつるすべすべで光輝いている母の背中、、、
”なんともないよ。つるつるよ。誰にも見せないのにもったいないくらい”
<その2>
バイト先から帰ってくると、私の留守中、母がいかに家の階段を慎重に上り下りしているかを力説します。
”だって、もしも踏み外したりして、玄関で死んでたら、帰ってきたときにお前がどう思うかと心配してるの。嫌でしょ。”
お心使いに感謝致します。
<その3>
叔母と電話中の母。
どうやら叔母は、同居の長男の愚痴を言っているようです。
相槌を打っていたかと思うと、
”うちだってそうよ。もう、色々気にいらないもの。居ないところで バカヤロー って言ってるよ”
雑で、詰めの甘い私です。
時々、”何なの!このやり方!” とか叱られます。
でも、バカヤローって。
居ないところって、私、今、ここに居ますけど、、、