母と私の着物ぐらし

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11月の着物コーデ~4日

寒さもそれほど厳しくはなく、良い気候ですね。

 

今日、選んだ着物は、母が着ている時から大好きだった紬です。

 

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母もお気に入りだったので、裾が切れてしまっていました。

私にお下がりするときに、母が、裾回しを取り換えてくれました。

 

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古い小紋の着物を裾回しとして利用しています。

却って洒落ていると思います。

表地用の生地は丈夫ですし、これで、又しばらくは、この着物を楽しむことが出来ます。

 

帯は縮緬名古屋帯です。

紬に相応しい帯です。

 

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白い帯は、合わせやすくて重宝です。

しかも、この帯には、松、竹、梅、楓、菊、菖蒲、など色々の季節の物が描かれています。

袷の時期でしたらいつでも使える便利な帯です。

 

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帯揚げは、着物の縞に使われているオレンジを。

帯締めは、着物の地色に近いものを選びました。

着物の端切れで母が作ってくれた丸ぐけです。

つなぎ目が目立つ位置に来るので、ビーズをあしらっています。

仲居さん日記39

    ~ありがたいことに、昨日は満席の日曜日でした

 

バイト先をご両家のお顔合わせに使って下さるお客様は多くいらっしゃいます。

喜びの中にも緊張感があって、担当させて頂く私ども、それなりに気を使いますが、初々しいお二人を応援したいという気持ちが湧いてきて、楽しいお仕事です。

 

         デートのイラスト「仲良しカップル」

 

 

色々な方がいらっしゃいます。

大抵は、乾杯の前に、もうすぐ花婿さんが、ご挨拶とご紹介をなさって、”乾杯!”となり、お料理がスタート致します。

 

以前、お飲み物が揃って、”お待たせいたしました” と申し上げましてもシ~~~~ン、何方もグラスをお持ちにならない事がございました。

そこで、花婿さんに 

”お客様、お客様が、何かおっしゃって下さいませ” と、申し上げると

 

“何と言えばいいんですかぁ”

 

”今日は、僕たちのためにお集り頂きありがとうございます。とか、、、”

 

”今日は、僕たちのためにお集り頂きありがとうございます”

 

ーーーおっと、そのままかぁ。でも、なんと可愛らしいこと!

   皆さんも一瞬にして笑顔になられたので良かったです。

   しかし、その後が続きません。

 

”乾杯なさいますか”

 

”はい。乾杯!”

 

ようやく配膳が始められました。

 

あの時の花婿さん、どうしていらっしゃるでしょう。

きっと、奥様の尻に敷かれて、お幸せになさっていらっしゃることと思います。

 

 

さて、昨日のカップルは、ご予約の時間のかなり前にお出でになり、ご両親様をお出迎えなさる体制を整えていらっしゃいました。

お手作りの、しおりのようなものを各お席に置いて、準備万端!大切な日をお二人で力をあわせて乗り切ろうというお気持ちが出ています。

 

お一人様、エビ&カニのアレルギーがあると伺っていました。

揚げ物にエビが使われているところを、板場の方でホタテに変えて献立を組んでくれています。

赤いエビのイラスト ズワイガニのイラスト ホタテの貝殻のイラスト

 

”あのぉ、エビとカニのアレルギーがありまして”

 

”はい。お一人様、アレルギーの方がいらっしゃると伺っております。エビの代わりにホタテを使わせて頂きます”

 

”ありがとうございます。それ、僕なんです。でも、間違って配ったとしても、取り換えますので”

 

ーーーん?笑いをこらえて、裏へ入りました。今日は先輩仲居さんがご一緒なので、

   もう、話したくてたまりません。

 

”〇〇さん!アレルギーは今いらしている、今日の主役の男性の方だそうです。

それがですねぇ~エビNGなんですが、間違ってお料理を配っちゃっても、取り換えるから大丈夫だって言われました。優しいんですけど、なんで、間違っちゃうことが前提なんでしょうねぇ” (笑)

 

”珍しいね。そこまで。まっ気をつけようね” (笑)

 

皆さまがお揃いになりました。

お部屋を覗かせて頂くと、花婿さんが、一人お立ちになって、ご挨拶をなさっています。

頑張っていらっしゃいますね。順調のようです。

 

お食事が始まりますと、お父様同士が蕎麦焼酎をロックで召し上がって、打ち解けたご様子です。

お母様同士もお話が弾んでいます。

ほっと致しました。

ご両家のお顔合わせでは、緊張のあまり静かにお食事が進んでいくことが多いのです。

味わって下さっているかな?と心配になることもあります。

 

昨日は、お隣のお部屋まで笑い声が響いてくるほどの楽しそうなご様子でした。

 

花婿さんは、私が器を下げる時も、取って下さったりと、優しく気配りをなさいます。

 

”ありがとうございます。助かります。いい旦那様におなりになりますね”

 

”ありがとうございます”

 

お嬢様もとても可愛らしい方でした。

お話を漏れ伺いますと、

未来の旦那様に何の不満もないけれど、ただひとつ。”お米がすごく減るのぉ~”とのこと。

 

”お茶碗を買いに行ったんですよ。彼が大きな丼を持っているから、ラーメン用?って聞いたら、僕の茶碗って言われて、笑っちゃいました”

 

それを聞いた私。

召し上がっていたコースのお食事は栗ご飯をご用意しています。

前日も盛り方が多過ぎると、板場からご注意を頂いたのですが、一つだけぎりぎり大盛にさせて頂きました。

だとしても、足りるでしょうか?

松茸ご飯と、栗ご飯は、お客様に言われるまで、お替りが出来るとは言ってはならない雰囲気なのですが、我慢できずに言ってしまいました。

”一つだけ大盛にはさせて頂きましたが、どうぞ、お替りを申し付けてくださいませ”

 

よし!目立たないように、ササっとお替りを持ってこようと思っていたのですが、今は、仲居さんの時給にも注意が払われるバイト先の事情もあり、私は、時間で帰されることになってしまいました。

あの後、どうしたかなぁ。ちと気がかりです。

 

もしも御所望があっても、優しい先輩仲居さんなら笑顔で対応してくれたはずです。

そこは心配無し。

 

ですが、黒服さんが対応したとなると、

また、〇〇さんが、余計な事言ったんだなと思うかもしれませんね。

 

まっいっか。

 

 

 

 

 

10月の着物コーデ~31日

今日は、夕方から雨の予報でした。

こういう時は、降らない内に帰れるかもぉと楽天的に考える私ですが、思ったよりも早く降り始めました。

 

今日はポリエステルの着物です。

縮緬風です。

 

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全体的には渋いグリーンで、所々に色付いた葉が飛んでいます。

白っぽく見えるのは芝だと思うのですが、普通、芝は、なだらかな丘のように描かれます。

こんな感じです。

 

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今日の着物の場合は、凹みのように描かれた物もあります。

もはや、芝ではないのか、風で芝草が乱れているのか、、、

そう見ると、色づいた葉は、枝から離れて、風に舞っています。

 

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刺繍の名古屋帯を合せました。

芯を入れずに、名古屋仕立てになっている帯です。

柔らかく締めやすいのと、菊と撫子の刺繍が可愛いので気に入っています。

地色も茶ですし、秋だけに締める帯となっています。

 

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帯揚げは、着物のグリーンと相性の良いオレンジを選びました。

色付いた葉の色とは、同系色となります。

帯締めは、着物の仕立てで残った生地で母が作ってくれた丸ぐけです。

 

帯締めのルーツは丸ぐけです。

丸ぐけには、本来、綿が詰められています。

母は、中に毛糸を入れて作ってくれます。

 

帯締めは、長尺というものもありますが、ふつうでも150cmくらいは必要となります。

端切れを繋いで作ったので、つなぎ目はビーズをあしらって隠しています。

10月の着物コーデ~30日

今日も良いお天気で、雨の心配はありません。

縮緬小紋を選びました。

 

お茶の先輩から頂いた着物です。

以心伝心というのでしょうか。

今日、その方から、<里の秋の喜びセット>というものが届きました。

この里は山形を指しているらしく、栗おこわ、新そば、りんご、西洋梨、だだっ茶豆のポテトチップ、手作りの桃ジャム、ホウレンソウなど、山形産のものが盛沢山にが入っていました。

楽しい詰め合わせです。

お心に掛けて頂いて本当にありがたいことです。

 

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生成りの地色に淡い色で、松、竹、菊、楓、七宝、吾妻屋なども描かれています。

特に、時期を選ぶ着物ではありませんが、菊が印象的なので、この時期に選んでみました。

 

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この着物には、オレンジの帯を選ぶことが多かったのですが、今日は、菊つながりということも有り、紺色の名古屋帯を合せてみました。

 

白っぽい着物に、紺などの濃い色の帯を取り合わせると、しまった印象になるのではないでしょうか。

 

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小物は、着物に使われている少ない色の中からオレンジを選びました。

 

10月の着物コーデ~29日

今日は雨の心配がありません。

絹の着物を選びました。小紋です。

地色が茶なので、秋に着ることが多い着物です。

 

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綸子です。ツルっとした肌触りです。

 

枝と、それに絡む蔦のようなものが描かれています。

白のアウトラインを意識して、白い帯を選びました。

 

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平仕立ての名古屋帯です。

着物に使われている色が少ないので、帯は刺繍の物を選んでみました。

 

小紋袋帯を締めても良いのです。装いの格も上がります。

でも、本日バイトの私としては、この時期に袋帯は暑いです。

袋帯は二重太鼓になるので、背中がぽかぽかです。

 

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小物はグリーン系で揃えました。

帯揚げは縮緬のぼかしです。

10月の着物コーデ~28日

最近は、バイトに行くときにしか着物を着ないという淋しいことになっていますが、今日は、何を着ようかな?と考えるときに、先ずは気になるのはお天気です。

 

雨の心配は無く、暖かいというか暑いほどになるのではとの予報でした。

 

あまり汗をかくようですと絹の着物は厳しいです。

 

洗える着物は、どんどん洗ってしまう派です。

なるべく色々な着物に手を通したいので、特に汗の時期には一度着たら洗っています。

ネットに入れて洗濯機で、他の洗濯物といっしょに洗って大丈夫です。

 

先日、1日だけ着たポリエステルの着物がそのままになっています。

寒くて汗どころではなかったのと、バイト先が暇だったのと、お気に入りなので、もう一度着てもいいかなぁと思ったのでした。

帯を変えて着ることとします。

 

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この着物の色合いが好きです。特に紫が入っているところが気に入っています。

同じくお気に入りの赤の帯を合せました。

赤と紫、赤と緑、赤と茶、どれも相性の良い組み合わせです。

 

ちなみに、先週は同系色でコーデしました。

 

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今日は、帯の柄の繋がりをかなり意識して、上げ直したりして頑張りました。

 

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小物は緑を選びました。紫も有りかと思います。

10月の着物コーデ~23日

良いお天気でしたが、冷たい風が強く吹く日でした。

着物の上に、ウールの和装コートを着て、首にはショールです。

冬支度ですね。

 

今日の着物は綸子の小紋です。

 

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綸子は光沢があり、柔らかい生地です。

 

良く見ると、描かれている柄は盛沢山です。

 

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着物に紺色が印象的に使われているので、帯は紺を選びました。

 

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帯締め帯揚げはオレンジを合せました。