お料理を運ぶだけの仕事ではありますが、一期一会の精神でお仕事をしてきました。
ご両家のお顔合わせ
大切な日に、バイト先を選んで下さったことに感謝し
特別な日のお手伝いをさせて頂くことが喜びでもありました。
法事のお席でも、お客様のお悲しみに寄り添うことを心がけてきました。
ところで、
バイト先で、一番上のコース料理は、ご飯が鯛飯というのがお約束です。

このコースを、法事でご利用なさるお客様がいらっしゃいます。
これが、以前から気になっていました。
と言いますのも
ほぐす前の、尾頭付きの鯛がのった土鍋をお披露目に行くからです。
なので、
”本日は、お悲しみのお集まりですのに、申し訳ないのですが
お客様が、ご注文下さった当店最上級のコースは、鯛飯がお約束となっております。
土鍋でこのように炊かせて頂いております。ご覧頂いてもよろしいでしょうか”
な~んて、おどおどしながらお見せしていたわけです。
無神経だと叱られそうで嫌でした。
ところが、先日、朝出勤しますと、板長が
”今日の、この鯛飯のコースの法事だけど、十七回忌とかならいいけど、
まだ亡くなって間もないような場合は、尾頭付きは見せに行かない方がいいんじゃないか。判断は、部屋の担当に任せるから”
と、言って下さいました。
おおっ!
流石です!板長!
バイトの身では言えなかったのですが、私もずっとそう思っておりました!
そうなんです。
私、ここで、喜び過ぎました。
これが落とし穴!
担当させて頂いた、鯛飯のコースの法事のお席は、ご旅行のお話しなどでお話しも弾んでおいででした。
亡くなって随分と過ぎた法事は、法事が出来ること自体が、ある意味おめでたいことです。
今日はそんな感じかな?と思ったのですが、
トイレに立たれた奥様にお尋ねしてみると
”一周忌です”とのこと。
”まあ、まだお悲しみは癒えていらっしゃいませんでしょう。失礼しました”
何回忌ですかと聞いたことすら、なんだか申し訳なく思いましたので、
その続きで、尾頭付きの鯛飯をご覧になりますか?とは、聞けませんでした。
で、板場へは
”まだ、一周忌だそうなので、ほぐしてからお持ちします”
と、伝えました。
これが、大きな間違い。
ほぐしてしまった鯛飯をお席に運んで、お取り分けしておりますと
先ほどの奥様が
”あら?鯛飯、見せてくれるんじゃなかったの?”
ぎょえぇ~~~

勝手に判断して、すでにほぐしてしまったことをお詫びして
店長に報告
店長がすぐにお詫びに行って下さいました。
今後は、法事で鯛飯の時は、お披露目するかどうか、事前に店長が直接お客様に確認することとなりました。
私がバタバタしているので、心配してくれたU先輩に
”ほほあん、やらかしましたぁ~”
と、店長が
”やらかしてはいないよ、でも、思い込みでしないでね”
精一杯の忍耐のご注意
色々な方がいます。
その後、このことでミーティングがあったのですが、尾頭付きを出すことに抵抗を感じていたのは、板長と私の二人だけだったことがわかりました。
少数派だったのね
私って、変わり者?
でも、私は私だし
何か、本当に難しいなぁ~
でも、
ここで、黒ほほあん登場させて頂いてもいいですか?

お姑さんの一周忌に、鯛飯の尾頭付きの写真を撮りたがる嫁なんて
絶対に友達になりません!