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仲居さん日記100~思い込みはいけない

お料理を運ぶだけの仕事ではありますが、一期一会の精神でお仕事をしてきました。

 

喜寿や、卒寿、または、初節句

ご両家のお顔合わせ

 

大切な日に、バイト先を選んで下さったことに感謝し

特別な日のお手伝いをさせて頂くことが喜びでもありました。

 

法事のお席でも、お客様のお悲しみに寄り添うことを心がけてきました。

 

ところで、

バイト先で、一番上のコース料理は、ご飯が鯛飯というのがお約束です。

 

     

このコースを、法事でご利用なさるお客様がいらっしゃいます。

 

これが、以前から気になっていました。

 

と言いますのも

ほぐす前の、尾頭付きの鯛がのった土鍋をお披露目に行くからです。

 

なので、

”本日は、お悲しみのお集まりですのに、申し訳ないのですが

お客様が、ご注文下さった当店最上級のコースは、鯛飯がお約束となっております。

土鍋でこのように炊かせて頂いております。ご覧頂いてもよろしいでしょうか”

な~んて、おどおどしながらお見せしていたわけです。

 

無神経だと叱られそうで嫌でした。

 

ところが、先日、朝出勤しますと、板長が

”今日の、この鯛飯のコースの法事だけど、十七回忌とかならいいけど、

まだ亡くなって間もないような場合は、尾頭付きは見せに行かない方がいいんじゃないか。判断は、部屋の担当に任せるから”

と、言って下さいました。

 

おおっ!

流石です!板長!

バイトの身では言えなかったのですが、私もずっとそう思っておりました!

 

そうなんです。

私、ここで、喜び過ぎました。

これが落とし穴!

 

担当させて頂いた、鯛飯のコースの法事のお席は、ご旅行のお話しなどでお話しも弾んでおいででした。

 

亡くなって随分と過ぎた法事は、法事が出来ること自体が、ある意味おめでたいことです。

 

今日はそんな感じかな?と思ったのですが、

トイレに立たれた奥様にお尋ねしてみると

”一周忌です”とのこと。

”まあ、まだお悲しみは癒えていらっしゃいませんでしょう。失礼しました”

 

何回忌ですかと聞いたことすら、なんだか申し訳なく思いましたので、

その続きで、尾頭付きの鯛飯をご覧になりますか?とは、聞けませんでした。

 

で、板場へは

”まだ、一周忌だそうなので、ほぐしてからお持ちします”

と、伝えました。

 

これが、大きな間違い。

 

ほぐしてしまった鯛飯をお席に運んで、お取り分けしておりますと

先ほどの奥様が

”あら?鯛飯、見せてくれるんじゃなかったの?”

 

ぎょえぇ~~~

     驚く豚のイラスト

勝手に判断して、すでにほぐしてしまったことをお詫びして

店長に報告

 

店長がすぐにお詫びに行って下さいました。

 

今後は、法事で鯛飯の時は、お披露目するかどうか、事前に店長が直接お客様に確認することとなりました。

 

私がバタバタしているので、心配してくれたU先輩に

”ほほあん、やらかしましたぁ~”

 

と、店長が

”やらかしてはいないよ、でも、思い込みでしないでね”

精一杯の忍耐のご注意

 

色々な方がいます。

その後、このことでミーティングがあったのですが、尾頭付きを出すことに抵抗を感じていたのは、板長と私の二人だけだったことがわかりました。

 

少数派だったのね

私って、変わり者?

 

でも、私は私だし

 

何か、本当に難しいなぁ~

 

でも、

ここで、黒ほほあん登場させて頂いてもいいですか?

 

     悪魔のコスプレをしている女の子のイラスト

 

お姑さんの一周忌に、鯛飯の尾頭付きの写真を撮りたがる嫁なんて

絶対に友達になりません!