冬は、お客様のコートをフロントでお預かりします。


お部屋にもハンガーのご用意があるのですが、狭いところに、コートが嵩張ると、配膳がしづらくなります。
合理主義のかつての店長は、お預かりはしますけど、お帰りには、お客様ご自身でコートを取って頂くやり方でした。
私は、したいようにするタイプなので、なるべくお客様の背中に掛けてさしあげていました。
”お召しになっていらっしゃいますか?”
”ああ、悪いねぇ”
こういうのが好き
そんな合理主義の店長の下でお勉強したコボちゃん
店長が変わったら、叱られてしまいました。
”ちゃんと、お客様をお見送りしなさい。
コートをお客様に取って頂くなんてダメだよ。
せめてお手渡ししなさい”
ちょっと可哀想。
だって、コボちゃんが尊敬しているあの店長の教えだったのですから、、、
そして、コボちゃんは転勤
この新しい店長は、誰でもが知っている超一流のホテルの和食にいらした方です。
すぐに、造花に気付いて下さり、花屋さんに見積もりを頼んで下さいました。
まだ、折り合いが付かないみたいで、造花のままですが、、、
造花はまずいよねって気持ちを共有できて嬉しいです。
箸置きも良い感じのを買って下さいました。
単にインターネット注文をするのではなく、直接に連絡を取って、業務用でたくさん買うということで値引き交渉しています。
さすが!
ビールのサーバーをビール会社に連絡して、新しいのをサービスで持ってこさせました。
グラスを洗う手付のスポンジもビール会社にもらっていました。
なんだ、もらえるのね。
今まで長い間、買ってたのよ。もったいない。
さすが!
ある日
3名様のご予約で、4名様用の一番狭いお部屋をご予約のお客様を、そのままのお値段で、角部屋の見晴らしの良いお部屋に変わって頂いたとの事。
お客様に説明に伺うから、いらしたら知らせてねと、店長から言われました。
店長、お客様の喜ぶお顔が見たいんですよね。
お礼の言葉も期待しちゃってます?
う~~~~~ん
でも、これって、
二間続きのお部屋を広く使って、大勢様の予約を取りたいばかりに
狭いお部屋のお客様を移動させたんですよね。
ほほあん
”Aのお部屋は見晴らしが素晴らしいですからね。
金額もちょうど倍ですし、お喜びになると思いますよ。
御身足さえ、お悪くなければ”
そうなんです。
Aのお部屋は、掘りごたつなんです。
そこに座るまでが、足や腰の悪い方にとっては大変なんです。
元々ご予約して下さったお部屋は、普通の椅子席です。
そこを確認の上、お部屋を決められたのかもしれません。
もしも、母とどこかのお店を予約しておいてこんなことになったとしたら、、、
私ならキレます。

お客様がお出でになりました。
心配してたとおり、ご年配のお父様が、杖というよりも、アーチ型の柵のようなものに体を支えて、頑張って歩いていらっしゃるという状態で、、、
ご来店を店長に伝えて、
ほほあん
”お父様が、相当に足か腰かがご不自由なご様子なので、掘りごたつは大変だと思います。ちゃんと謝って下さいね”
店長
”わかった。行ってくる”
今朝とは表情が変わってる。頑張ってね。
お飲み物を伺いに行き、私からもお詫び致しました。
”こちらの都合でお部屋を変えさせて頂いて申し訳ありませんでした。
お父様、お座りになるのが大変でございましたでしょう”
このお客様、ご夫婦と、おそらく旦那様のお父様というお三人でした。
とても良い方で、普段から、お父様のサポートは慣れていらっしゃるのでしょうね。
お二人でお支えして、お父様もさほど苦労なく座って頂けたようで
見晴らしの良いお部屋を喜んで下さいました。
良かったぁ
ホッとしたら、急に店長に意地悪な言い方をしたことが、、、
さすがに、気になって、、、
”店長!Aのお客様、眺望が素晴らしい良いお部屋に変えて頂いたって、とても喜んで下さいました。お父様も大丈夫なご様子です”
と、報告
”ありがとう。良かった”
この店長、”ありがとう” と、 ”ごめんね” をよく口になさいます。
”遅くまでごめんね”
”今日はありがとう。助かった”
私たちに気分良く働いてもらおうとの気遣いです。
あまり、意地悪な発言はいけませんね。
でも、私の願掛けの
”人には優しく!いい人になる”(だから、願いを叶えてね)
のベクトルは、上には向きません!

これからも、どんな店長がいらしても、好きな接客を、良いお仲間とともに、楽しくしていこうと思います。