9月は、本来であれば、更衣の時期になります。
絽や紗といった薄物から単衣の着物に変わります。
先週、先輩のUさんに
"9月に入っても、しばらくは絽を着ますか?”
と、お尋ねしたら
”着るよ。だって暑いじゃん!”
そうですよね。
汗だくで、接客されたら嫌ですよね。
と、いうことで、なるべく秋めいた印象の着物を9月半ばくらいまでは着ようかなと思っています。
9月に入っての紗の着物は、流石にやめておこうと思います。
絽の着物は、薄物の時期全般のものですが、紗の着物は、薄物の時期でも、特に盛夏と呼ばれる7月半ば~8月半ばのものだからです。
<その1>
稲穂の柄の小紋です。
着物は、本来、季節を先取りして楽しむのが一般的です。
絽に稲穂の柄を染めるというのは、秋の豊作を願ってのことだと思います。
露芝の、紗の名古屋帯を合わせました。
9月に着る絽のコーデとしては、茶の帯を合わせると、それだけで秋めいて見えますが、白の帯を選びましたので、小物類は茶系にしました。
<その2>
訪問着です。
藤が大きく染められています。
藤の花が下がる様子が、稲穂が実った姿を思わせるので
夏物の藤は、豊作を祈ってのものだそうです。
花の時期では無いですものね。
あまりに日差しが強い日に、濃い色の着物は暑いです。
黒や、紺の絽は秋口に着ることが多くなります。
紗の名古屋帯を合わせました。
この名古屋帯は、金糸銀糸が使われていますし、訪問着でも十分に締められます。
小紋に相応しいのは勿論ですが、紗や、夏大島でも大丈夫でしょう。
帯の形は、小紋に締めるときよりも、お太鼓も垂れも大きめにするものなのですが、
意識しすぎて、垂れが長すぎたようです。
まっ、いっか。
勿論、袋帯を合わせますと、装いの格があがります。
黒と白のきっぱりした感じを柔らかくするために、小物類はピンク系を合わせました。
演歌歌手みたいな仕上がりが気になりましたが、お仲間の評判はまあまあだったので、来年も着ようかな。
<その3>
やはり、真夏は日差しを集めるので敬遠していた濃紺の小紋です。
萩と紅葉が有るところは秋らしいのですが、よく見ると、桜も梅もあるんですよね。
絽の名古屋帯を合わせました。
この金は、織り込んであるのではなく、染められたものです。
金色ということで、初夏には青楓に、この時期ですと、薄紅葉にも見て頂けるようになっています。
じつは、この金が擦れてしまったので、反対巻きに使っていたのですが、
これが、頭の体操を通り越して、イライライライラ、、、、、
そこで、お太鼓の部分と、胴を切って、作り帯にしてしまいました。
もう少し、使えそうです。
秋の風情を出すには、茶を使うのが手っ取り早いので、小物類は茶系を合わせました。