母と私の着物ぐらし

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10月の着物コーデ~7日

今朝は、すっかり秋めいて涼しかったですね。

袷への移行を今週末にするか、来週末にするか、迷うところです。

 

選んだ着物は、矢羽根をアレンジした柄です。

ポリエステルですが、縮緬風にしぼがあります。

 

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矢羽根をずらして、縞も入っています。

矢羽根柄矢絣(やがすり)とも呼ばれます。

これは、絣の生地でなく、染の着物であっても使われる、柄としての呼び名です。

 

明治、大正時代の女学生の制服を思い浮かべる方も多いと思います。

大奥のお女中さんの着物の柄にも使われていました。

 

矢羽根は、<的を射る>という縁起の良い物です。

弓矢は、武具としてだけではなく、神事にも使われてきました。

お正月の破魔矢は、邪気や厄を払うとされています。

矢絣も同じように考えられています。

また、一度放った矢は戻ってくることがないので、<出戻らない>ということで、嫁入り道具の柄にも使われていたということです。

 

矢絣は季節を選ばない柄です。

春、秋、どちらの単衣の時期でも着ることが出来ます。

 

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帯は赤を合せました。

グレーと相性が良い色ということもありますが、細い縞の周りに赤が使われているので、選びました。

 

この帯の地紋ですが、八角形と四角形で隙間なく出来上がっています。

このような柄を蜀江文(しょっこうもん)といい、名物裂にも見られる伝統的な柄です。

 

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帯締めは、紅白の丸組。帯揚げは淡いピンクを合せてみました。