今朝は、すっかり秋めいて涼しかったですね。
袷への移行を今週末にするか、来週末にするか、迷うところです。
選んだ着物は、矢羽根をアレンジした柄です。
矢羽根をずらして、縞も入っています。
矢羽根柄は矢絣(やがすり)とも呼ばれます。
これは、絣の生地でなく、染の着物であっても使われる、柄としての呼び名です。
明治、大正時代の女学生の制服を思い浮かべる方も多いと思います。
大奥のお女中さんの着物の柄にも使われていました。
矢羽根は、<的を射る>という縁起の良い物です。
弓矢は、武具としてだけではなく、神事にも使われてきました。
お正月の破魔矢は、邪気や厄を払うとされています。
矢絣も同じように考えられています。
また、一度放った矢は戻ってくることがないので、<出戻らない>ということで、嫁入り道具の柄にも使われていたということです。
矢絣は季節を選ばない柄です。
春、秋、どちらの単衣の時期でも着ることが出来ます。
帯は赤を合せました。
グレーと相性が良い色ということもありますが、細い縞の周りに赤が使われているので、選びました。
この帯の地紋ですが、八角形と四角形で隙間なく出来上がっています。
このような柄を蜀江文(しょっこうもん)といい、名物裂にも見られる伝統的な柄です。