<その1>
”せっかく咲いてるのに、誰も見てあげないのでは可哀想でしょ。”
と、塀の陰に咲いた椿を切った母。
我が家にも花器はいくつかはあるのですが、しゃがむか、台に乗らないと取れないところに仕舞ってあります。
なので、母は手っ取り早く、食器戸棚から選びます。
抹茶茶碗として売られておりましたのを、母が納豆に丁度イイネ!と使い始め、今日は花器となりました。
数奇な運命の器と言えるでしょう。
でも、花の力って素敵です。
これだけでテーブルが華やかになります。
<その2>
母の好きなテレビ番組に 題名のない音楽会 があります。
昨年、 XJAPAN の ToshI さんが出演されて大変な反響があったそうです。
このところ、2700回放送記念で、準レギュラー的な方々が出演されていますが、その中に ToshI さんが出演されています。
母も ”いいねぇ~この人” とすっかりファンになった様子なので、
YOU TUBE で 紅 を見せました。
へぇ~と言って終わりかと思いきや、かなり真剣に顔を近づけて見ています。
”こんな王様みたいな恰好で歌ってたんだぁ”
そのときの、ToshI さんは金髪で、髪を立てていました。
母の目には王冠をかぶっているように見えたようです。
”この歌、お母さん、知ってる!”
流石に、ロックには興味の無い母の耳にも印象的に残る名曲です。
母には、良いものはちゃんと解かるという侮れないところがあります。
母の店のお客様で、準公務員的な固いお仕事をなさっているのですが、ご趣味はヘビメタという方がいらっしゃいました、
年に一度、コンサートもなさいます。
それを聞きに行った母が、”あっ、今、間違えたね。”と、
原曲も知りませんし、私にはわかりません。
後で、伺ったら、やはりミスがあったらしく、我が母ながら、すごっ!
母は、金髪でピアノを弾いて、作曲する人として YOSHIKI のことも認識しています。
”お母さん、YOSHIKI わかるよね。ToshI と同じグループなんだよ。
後ろで激しくドラム叩いているでしょ。”
”わかる、わかる、ワイン当てる人ね。”
確かに、YOSHIKI も、例のテレビ番組で当てていました。
でも、少し不安。
”GACT と区別がついてる? 上杉謙信が GACT だよ。”
”ん? 大丈夫、大丈夫、分ってる!”
どうやら、名前の方はごちゃごちゃでも、ビジュアルでは整理されているようです。