母と私の着物ぐらし

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母のお気に入りのリハビリの先生

コロナ前までは、自宅にお弟子さんを迎えて新舞踊を教えていた母です。

今はお休みしています。

 

母は、創作舞踊 河藤流の正師範です。

曲を決めると、それに合う振り付けを考えます。

歌詞に相応しい振り付けをリズムに合うようにするのも大変ですが、それを人に教えるまでするには、相当な努力です。

でも、その苦労が、母の老いをどんなに抑えていてくれたことでしょう。

 

運動は嫌いな母です。

テレビ体操は見るのもイヤッ!

 

踊りのお稽古をしなくなって、すっかり筋肉が落ちてしまったようです。

 

左手が上がらなくなりました。

痛くて、夜も眠れません。

 

整形外科に行きましたら、痛み止めを処方して頂きました。

             薬のイラスト「カプセル・セット」

 

副作用は強いけれど、たいていの人は1週間くらいで慣れるということでしたが、1度飲んだだけで、3日くらい激しい吐き気に苦しみました。

 

こんなに気持ち悪いなら、痛い方がましだし、死んだ方がいいなどと言う始末。

 

同じ病院ではありますが、前々回にコルセットを作るときにお世話になった先生がとても感じが良かったので、今度は、その先生を指名で見て頂きました。

 

前回の副作用の強いお薬を処方して下さった先生が、感じが悪かった訳ではありません。

ただ、80歳を過ぎたお婆さんは、一日中眠気の中にあっても、痛みは無い方が良いとお考えの方だったように思います。

今でも、私の足手まといになりたくない、出来れば、少しでも私の役に立ちたいと考えている母の生き方とはズレがあったように思います。

 

で、御指名の先生ですが、看て頂いて良かったです。

もう、感謝しかありません。

 

お薬が合わなかったことを言いますと、

”ああ、あれね。私も飲んだけど、ダメだったわぁ”

 

この言葉で、どんなに救われたことでしょう。

母としては、もう少し我慢すれば良かったのか、でも、苦しかったし、、、先生は何とおっしゃるだろうとか、色々不安だったわけです。

 

腕の筋肉がすっかり落ちてしまっているけど、頑張ってリハビリしてみましょう!ということになりました。

しかも、四十肩のようなものねと。

あらあら、83ですよ。若返っちゃってるじゃないですか。

母に希望の光を灯して下さいました。

 

その日からリハビリが始まりました。

リハビリの先生も大勢いらっしゃいます。

偶然の出会いでしたが、一番いい先生に当ったと母は言っております。

 

言葉使いが丁寧。

暗いわけではないけれど、口数は多くない。

ちょっとぽっちゃり、優しさオーラ満載で、お若い。

 

機嫌よく通って、言いつけを守って、家でも教えてもらった動きを頑張ったので、見違えるほど腕が上がるようになりました。

 

それを、すごいですね!と誉めて下さいます。

 

顔をしかめる程の動きをさせられても、信頼しているので頑張れます。

 

理想的な環境に感謝です。