母と私の着物ぐらし

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仲居さん日記7~お客様にご心配頂く

バイト先はちょっと有名ビルの21階。

眺望が自慢です。

初めてご来店のお客様は、”おおおおお” と感動して下さいます。

 

お料理も、美味しいと言って頂きます。

お値段も良心的。

 

自分も使いたいと思えるお店だからこそ、楽しく働けるのです。

 

そんなバイト先でも、コロナの影響は甚大です。

 

先日は、フリーの奥様方が一組(3名様)お帰りのあと、ご予約のカップルがお出で下さいました。

 

”ええー!!!僕たちだけ!?”

”あ、はい。ご予約頂いてありがとうございます。”

 

”こんな素晴らしい景色なのに、もったいないよね~。

                いつもこんななの?夜も?”

ーーーんんんん、ちょっとしつこい

”お陰様で土日はお客様が戻ってきて下さっておりますが、平日は静かでございます。”

 

”何か、悪いよね。二人じゃ。休んだ方が良かったんじゃない”

ーーーだから、ちょっとしつこい

 

”実は、僕も飲食やってるの”

ーーーなるほど、だから、気になってしまったのね。今日はお休みだそうだ。

 

”ご予約頂いて、ありがたくお待ちしておりました。どうぞ、この景色をひとり占め、いえ、二人占めなさって下さいませ”

 

飲食の経営者の方と伺いますと、お味にはうるさいかなと思いますが、まずお持ちした茶碗蒸しを一口召し上がって、”うん、美味しい!” とおっしゃって頂いたので、ホッと致しました。

              茶碗蒸しのイラスト

 

さすが、板長!

美味しいお料理あっての私ども仲居さんの接客です。

料理の足を引っ張らない!が、いつも私が心がけていることです。

お口が満足されているのに、他でご気分の悪いことがあっては残念過ぎます。