素材で使い分けるのはどうでしょう
着物についてではありますが、絹は冬は暖かく夏は涼しいと何度か書かせて頂いております。
ふと、絹の余り布でマスクを作ったらどうかと思いました。
ウイルスを防止するには不織布のマスクが良いようで、値段も安定してきましたが、熱中症という心配があります。
夏の間は、マスクを使い分けることも必要かと思います。
例えば、お散歩には布マスク。
電車の中などは密になってしまうので、より安全を考えて不織布のマスク。
別の考え方としては、冷房のない場所では布マスク。
冷房の効いている場所では不織布のマスク。
といった具合です。
自分の好きな大きさを決めます
先日、近所の郵便局に行きましたら、ご親切に ”立体布マスクの型紙” がプリントされて置いてあったので頂いてきました。
先ずは、その型紙を参考に作ってみることに致します。
生地は綸子(りんず)です。
覚悟はしておりましたが、柔らかい生地ですので、特に縫い始めがスムーズに行きません。
この型紙ですが、鼻の所を丸く縫うのは当然としても、上下の丸いカットは、縫い辛いのを頑張るだけの甲斐があるのでしょうか?
それを疑問に思うほどに、綸子は縫い辛いです。
そこで、以前ハイジ(もちろんあだ名です。お友達のお嬢さん中3です)が作ってくれたのですが、もったいなくて使っていない<ハイジマスク>を出してみました。
ハイジマスクは可愛いだけではなく、顔のフィット感も良いのです。
同じくハイジマスクを頂くことが出来た方も、”顔にピタッとして安心感がありながら、口元には余裕があって呼吸もしやすい” と大絶賛でした。
<〒型紙>と<ハイジマスク>を参考にして、+お化粧無しの顔を更に隠せるように作ってみました。
紬の端切れで作ってみました。
期待通り、綸子よりもずっと縫いやすいです。
少し大きかったようです。
(台紙は一目5mmです)
せっかく自分のために作ると思うと、一番ぴったりくる形を追い求めたくなります。
お気に入りの大きさを極めるため、花火大会で頂いた手ぬぐいで試しに作ってみました。
鼻の部分の丸みの具合でも付けた感じが変わります。
自分の型紙で縫ってみます
型紙が決まりました。
縫いしろ込みの大きさです。
縫いしろは、ミシンの針から押さえの端までの寸法になっているので、縫うときは、ミシンの押さえの端を布端に沿わせていけばよいのです。
裏表同じ生地で作ろうと思います。
違う生地を使うとしても、重ねてしまえば、簡単に4枚同時に取れます。
それぞれ中表になるように重ねます。
縫いしろ込みの型紙なので、待ち針を止めたら型通りに切ります。
耳の部分は解(ほつ)れることがないので、なるべく、そのまま使いたいです。
初めに、丸くカットした部分を縫います。
鼻の部分です。
縫いしろは開かず、片側に折って、縫って留めます。
出来れば、裏と表とは違う方向に折ると平らになります。
裏、表、同じように縫って、中表にして縫い目を合わせて、上下を縫って、ひっくり返します。
上下を留めるように縫います。
この時、端を5mmほど縫わずにおくと
端を織り込むときにし易いです。
この生地は、耳の部分が白いので、中に織り込みましたが、解れる心配が無いので
そのまま折るだけでゴムを通す場所を作っても良いと思います。
ゴム通しを使ってゴムを通します。
ゴムの長さを決めて、結んで、結びめは引いて隠します。
このゴムの輪の長さは
22cmです
実際に使ってみました
肝心の絹の付け心地ですが、かなり良いように思います。
不織布の物とは比べ物にならないほど暑さが和らぎます。
綿のもの(手ぬぐい)と比べても、付けた瞬間の感触はより爽やかです。
ただ、絹と綿の違いは、生地の厚さにもよるかと思います。
紬でしたら、木綿と縫いやすさの違いはありません。
綸子などの柔らかい生地は、ミシンでも縫いずらいですし、手縫いでも絹は針の通りが渋いので、そこまで頑張って絹でマスクを作る価値はないと思います。
薄手の絹(私が使ったのは裾回しの端切れ)を裏に使って作ってみたら、肌触りは最高でしたが、息をすると、鼻にくっついて息がし辛いです。
大きめに作ったことも原因かもしれません。
鼻の両サイド1cmほどのところをミシン縫いしたことで改善されました。
使い捨てマスクは、病院に行った日、電車に乗った日は迷わず捨てていますが、お散歩程度ですともったいないと感じてしまいます。
布のマスクですと、帰宅後すぐの手洗いのときに一緒に洗ってしまいます。
今は汗にもなりますし、清潔に繰り返し使えるのは良いと思います。
綿や絹は洗ったら、アイロンをかけることになりますが、熱で除菌も出来ると思えばさほどの苦ではありません。
ウレタン製のマスクは、アイロンの手間もかかりませんし、通気性も良いそうですが、防御の順からいうと、不織布、布、ウレタンの順になるそうです。
はじめに戻りますが、使い分けたら良いと思います。
私の場合、家に絹の端切れがあったので作ってみました。
確かに付け心地は良いですが、わざわざ絹の生地を買って作るほどのことはないと思います。
マスクはどんな布からでも作れます。
ガーゼは定番。
タオルのハンカチが主流になってしまって、使っていないハンカチをお持ちの方は、ハンカチで作られても、おしゃれなマスクが出来るでしょう。
手ぬぐいもお勧めです。