衣替えは大変ですが、半年ぶりのお気に入りの着物との再会は、楽しくもあります。
着物は、派手になったりしますと、お顔が浮くといいますか、似合わなくなります。
着替えの途中で、母が私を呼びます。
<母> これ、なんか、あんまり似合わないみたいなんだけど。
それでは、と、私がその着物を羽織ってみます。
私の方が似合います。母も認めざるを得ません。
<母> そっか。お母さんには、派手になったんだね。
これからは〇〇子が着ればぁ。
もちろん、とても残念そうではありますが、母の着物を、私が着た姿を見るのも、母としては楽しみらしく、
<母> あら、いいねぇ。似合う似合う!
と、これで、母はお気に入りの着物と、円満にお別れできるのですが、私が着物に決別するのは、なかなかに難しいのです。
お気に入りのバラの着物です。
さすがに着物の柄で、バラは珍しいと思います。
地色の黄金色といい、華やかな着物です。
もう、私には派手なのでしょうか。
でも、もう一度着てみたい。
出来れば、お出かけしたかったけれど、只今お篭り中。
着納めの覚悟でコーディネートしてみました。
単衣の綸子の小紋です。
若いときは、ツルツルとして光沢のある綸子を好んで着ておりました。
袖丈は、一般的な3寸よりも長めの4寸に仕立ててあります。
お袖は長い方がはんなりとして好きです。
5月6月はバラの季節です。
5月中に、一足早く単衣を着たいときに、季節感がピッタリな着物です。
グリーンの帯揚げと、さらに渋いグリーンの帯締めを合せました。
帯は、夏帯になります。
あまり透けないものから、盛夏には、紗や羅のようにより透けた生地で、涼しさを演出しましょう。
絽の洒落袋の帯です。
帯揚げはオレンジ
帯締めはオレンジに淡いグリーンが入っています。
絽の白の洒落袋帯を合せてみました。
白は、何色にも合いますが、この着物は、赤、紫、そして白いバラも描かれているので、無難に選んだ感じにならないのが良いです。
帯が白いことを考慮して、帯揚げはグリーンと白のぼかし、帯締めは、帯に織り込まれているサーモンピンクを意識して、オレンジを選びました。
紗の名古屋帯です。
実は、こんなに透けています。
紗は、盛夏のものです。
ただ、この帯は、締めてしまうと、あまり透けた感じにならないので、6月も末ごろには締めて良いかと思います。
帯揚げはグリーン。帯締めは白とグリーンを組んだものを選びました。
渋いグリーンと迷いましたが、帯が濃い色なので、夏らしさを出すために白っぽい方にしました。
さて、この着物姿。
親バカですね。母が言うには、”まだ似合うわよ、いいわよ” ”可愛い”
今年はとりあえず、セーフということに致しました。