5月は着物ぐらしにとっては、特別な月です。
袷の時期が今月で終わります。
今月中に衣替えを済ませなければなりません。
少し早めに季節を取り入れるのが、着物のコーディネートでは大切なことです。
半ば過ぎには、帯は単衣のものを選びたいですし、月末には一足先に着物も単衣にしてもいいですし、、、。
そんなことをいろいろと悩むことが実に楽しいのが5月です。
さすがにお篭り生活で、着物を着る機会はありません。
皆さまお勧めの片づけ物やらをするには着物は向きませんもの。
このまま、袖を通さずに押し入れの茶箱に戻すと思うと、本当につまらないです。
どこにも出かけませんが、着てみました。
お茶の先輩に頂いた、縮緬のあやめの帯です。
時期を選ぶ柄なので、一度も締めることのないまま私が頂きました。
深いグレーの地色にあやめの花輪が可憐です。
着物の生地は紬に、のちに染を施した手のかかったものです。
枝のように見える部分が後染めです。
頂いた帯に合わせて母に仕立ててもらいました。
あやめの時期に着ることを決めている着物ですので、背抜きで仕立ててあります。
紬は、比較的縮みづらいのですが、これだけ白いと雨の日には着ません。
しかも、このあやめの帯は縮緬なので、雨の日には縮んでしまう恐れがあります。
つまりは、4月の終わりから5月のお天気の良い日に着ることになるのです。
だいぶ暖かい、いえ、暑いくらいの日もあると思います。
それでなくても、紬は暖かいです。
なので、背の部分だけは、裏を付けないで仕立ててあります。着てしまえば、袷としかみえません。
そんな工夫をするのも、衣替えを大切に思っているからです。
暑いくらいの陽気とはいえ、5月の初めから単衣を着るのは私には抵抗があります。
あやめにピンクと赤が使われてあるので、赤を選んでも合うと思います。
緑にすると、ぐっと渋くなります。
この帯には、この着物と決めておりましたが、#お家時間 を利用して、他にもあわせてみました。
白の紬です。
上の紬ほど渋くないので、ピンクは選ばず、藤色の帯揚げにえんじと白の丸組の帯締めにしました。
洗えるきものです。
紬のようにみえますが、後染めです。
紬には、染の帯
言いかえると、先染めの着物に後染めの帯
または、堅い着物に柔らかい帯などど、母から教えてもらっています。
紬風の後染めの着物をどう扱ったらよいかと迷っていたのですが、紬風のものは、紬として扱う事と、割り切りました。
こうして、写真にすると違和感なしです。
この着物は裾回しに赤が使われているので、小物もそれに合わせました。
紬には、絞りの帯揚げはあまり合わないように思います。あくまでも普段着です。
ぼかしくらいは良いかと思います。
こちらも、先染め風の洗えるきものです。
同じく写真では違和感がありません。
ばたばたと着替えてみただけですが、やはり、着物は好きです。
早くコロナが収束して、着物でお出かけしたいです。