母と私の着物ぐらし

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 着物を着ていて良かったぁ の思い出 

<その1>

友人の結婚式には着物で出席することが多かったです。

花嫁さんから、”男性の礼服は黒になってしまうので、半分は黒なの。せめて女性陣は華やかに出席してほしいのよね。○○ちゃんは着物で来てね。”とリクエストされたこともあります。

彼女はとても可愛らしいお顔をしていて、試験前には真面目に授業を受けていた男子たちのノートが彼女の元に集まるような人で、また、女同士の友情にも厚いので、それを仲良しグループみんなにコピーして配るような素敵な人でした。

彼女には逆らえません。

結婚式当日、まだSuicaなど無い時代です。とりあえず、定期券で入って、目的の駅で清算しようとしたら、小銭がありません。正装用のバックにしたときにお財布も替えて、小銭は出してしまったのです。

窓口で、1万円札を出しましたが、”大丈夫ですよ”と言われました。

1万円でも嫌な顔をされなくて、ほっとしたという話をしていたら、やはり、同じように小銭が無かったという友達が、”私は、怒られた” というのです。

同じ改札、同じ駅員さんらしいのです。

で、彼女の結論は、”あなたは着物を着ていたから、親切にされたのよ” というもので、それ以来、彼女も着物で出席するようになりました。

その時の真偽はわかりませんが、着物を着ているときの方が、デパートやレストランで大事にされるという感覚は私にもあります。

以前、海外旅行に着物をお持ちになることをお勧めしましたが、海外ですと、そこは如実です。

 

<その2>

お正月に築地本願寺にお参りに行った時の話です。母は色留、私は絞りの振袖でした。

カナダからの撮影の方がいらしていて、私たちを撮らせてほしいというのです。

日本のお正月の風景として紹介したいということでした。

母も私も、誇らしいというか、嬉しくなってしまって、本願寺の階段を何度が登ったり、降りたりしました。

これも着物を着ていて良かったぁと思える出来事です。

 

<その3> 

小紋の振袖は、随分大勢の方にお声をかけて頂きました。

ご年配のご婦人がニコニコとこちらをご覧になるので、知らない方ですが、こちらも頭を下げたり、、、。

三輪車に乗っている女の子に ”ママぁきれいなお姉ちゃんがいるよぉ” と大きな声で言われたこともあります。

わかっています。”綺麗な着物を着たお姉ちゃん” です。

 

新型コロナでお篭り生活の中、母とそんな楽しい思い出話をしております。