母と私の着物ぐらし

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ドレスコードを着物でクリア~海外旅行に着物を~

 ツアーで気楽に参加するつもりの海外旅行にも、ドレスコードのあるレストランが予定されている場合ってありますよね。
ワンピースで良いのかと思いますが、そういった場所での日本人の服装は海外の方々と比べて見劣りがすると耳にしたことがあります。
ドレスコードも昼と夜とでは違うようですし、せっかくなら、恥ずかしい思いをすることなく、楽しみたいですし、何を着たら良いのか迷ってしまいますが(というか、肩の出るドレスとか持ってないし)、そんな時に便利なのは着物です。
紋付とまではいかなくても、訪問着でしたらどんなドレスにも引けをとることはありません。

ツアーで行ったパリのバトームッシュ(食事をしながらのセーヌ川クルージング)にはドレスコードがありました。
荷物になるかと迷いましたが、着物を持っていくことにしました。

  *結論!多少荷物にはなりますが、着物ならではの楽しい経験が出来ます!

バトームッシュに関しては、観光客用のツアーなので、カジュアルな服装で乗船を許されないなどということはありません。でも、TシャツGパン姿のご夫婦は、ガイドさんから乗ってしまうまでは、私たち母娘の着物姿に隠れるように言われ、4人で密着して無事に乗船。
そんなご縁でお食事も同じテーブルになり、”いやぁお世話になりましたねぇ(乗船時に隠れたこと)”着物!持ってきたんですかぁ。いいですねぇ”などと、密着しただけに垣根もなく、親しくお話できました。
食事の後、ダンスタイムがあるのですが、ギャルソン?というのでしょうか?黒服の男性の方が母をダンスに誘ってくださいました。大勢の中から、やはり着物が目立ったということだと思います。
 
 忘れられない思い出があります。
やはり、パリでしたが、日系のブラジル人の方が旅行にいらしていて、着物姿の私たち母娘に声をかけて下さいました。
お母様の形見の着物を大切に持っていられるとのこと。ただ、御自分では着られないそうです。
日本人の血を受け継ぎ、ブラジルで生活してらして、日本への関心、憧れががとても強いそうです。
着物を着た私たちに会えたのが嬉しいと泣いておられました。
最初は戸惑いましたが、こちらも胸が熱くなったのを覚えています。
御所望され、ごいっしょに写真を撮りました。

 着物を着ていると、皆さんが親切です。
着物でシャンゼリゼを歩いていましたら、ニコニコと近づいていらした方が、なぜか手を合わせてお辞儀をなさいました。
日本式のご挨拶をなさったものと思われます。
こんにちは!と頭を下げますと、こんにちは!と返して下さり、ほっこり致しました。

 タイにはさすがに浴衣を持って行きましたが、それでもJapanese kimono!と歓迎されました。

 また、帯は貴重品入れにもなります。 
袋帯のように半分に折ってあれば、間に貴重品を挟んでも絶対に落ちることはありません。
私は帯の間にパスポートを入れます。
帯板の内側にポケットの付いているものもあります。
 

うっかり忘れてしまいがちなのは草履です。ご注意下さいませ。